目醒めると全裸の美女が鎖に繋がれていた。
錆び付いて剥がれた浴室のタイルは冷ややかで、体温を奪う。身震いする気力も湧かず、視界が暗闇に慣れるのを待った。
頭が酷く痺れる理由は、昨夜の二次会で甲高い声の女と甘いウォッカを飲み競ったせいだ。俺のワイシャツの裾を頻繁に引っ張る女だった。二十三歳の新卒一年目。自分の肌艶の若さと、胸の大きさが武器であることを十分に承知していて、素知らぬふりで肉体を押し付けてくる。幼子の稚拙な作戦に陥落する歳でもない俺は、暫く巨乳の感触を肴に、酒を飲み続けることにした。
歌舞伎町の地下にある