Animation Runs! 2024立春 全部観た
2015年から兵庫県姫路市を中心に関西一円で開催されてきたアニメーション上映会「Animation Runs!」
オンライン、京都開催を経て、8回目の公募プログラムとなります。
対象は2018年以降に完成した30分以内のアニメーション。
約2年半ぶりの地元での実地上映、そしてオンラインでの配信も行う、初のハイブリッド開催です。
作家の話をうかがう機会も可能な限り設け、アニメーションを《肌で感じる》上映会を目指します。(公式サイトより)
はい、今回の「Animation Runs!」(通称:アニラン)、全部観ました!
2/3-2/4に姫路で実地開催されたABCDEFプログラムを見て、
その後、配信版で、実地では見れなかったアニメを見ました。
アニラジ(作者インタビュー)のほうは、時間のやりくりに失敗し、全部聞けなかったです・・・残念。
Aプログラム
『Cube』
ある物体(オブジェクト・オブジェ)を少しずつ移動(回転を含む)させ、カメラでコマ撮りして再生すると、まるで、勝手に動いているように見える。
これがアニメの「いろは」だとすると(関連:『大月の魅力再発見』)、
ある物体に似た物体を複数用意し、それらをコマドリ間で入れ替え撮影、再生することより、その物体が変化(へんか・へんげ)しているように見えるのが、アニメの「ほへと」なのだろう。
この作品、そういったアニメの二つの根幹に触れている。
立方体が移動しつつ直方体に変化(実際は入れ替え)してまた再び立方体に戻るのを、人間の知覚は、まるで尺取虫が這っているように感じるのだから面白い。
タイトルの出方も おしゃれですね。
ちょっと印刷がずれたような感じのエフェクトは「色収差」(関連:『Trickle』)
After Effects CS6には、そのものずばりのエフェクトは無いですが、こんなプラグイン↓ありますねえ
《Ae無料プラグイン》Quick Chromatic Aberration 2 - Plugin Everything
https://ae.color-code.net/plugin_plugineverything_quickchromaticaberration2/
『調査 惑星ホ』
3D人形コマ撮りアニメと、2D切り紙アニメの切り替えがよかったですね。突然2Dに変わったので、これはいったい・・・と思っていたら、それは
「こうあってほしい未来」
「こうであった過去」
の表現だったとわかるわけですよ。
アニラジや当日インタビューでは、3D実物アニメを作るご苦労を語られています。カメラが倒れて、やり直しとかっ!
ヒューマノイドの顔はヘルメットに隠されて一切見えないのですが、
黄色い宇宙服の主人公は、ああ、たぶんこれ地球人だなと思えるデザインです(RIEU・・・リューさん?)
怪獣が出てくるのがサービス満点です。
『Manipulated Colorbars』
カラフル過ぎるカラーバーが、増殖したりします。
情報量が多すぎるので、ノイズが乗っちゃうんですけど、一度は、非圧縮でみてみたいもんです♪
NFTアート・・・一応調べてみましたが、意味がよくわかんないんですよね~
『とある出来事。ゲームカセット』
インタビューによるとZM-TAKAさんの「ZM」はZOOMYから来てるようですね。
https://tcd-theme.com/tcd067
wordpressでSNSが作れるというパッケージ。
さて、こちら旧バージョンと見比べてみたのですけど、
https://www.youtube.com/watch?v=sD-36zTnBk8
旧のほうは、ほのぼのエンドなんですが、
新しいほうは、もうゲーム依存症はどうしようもないなあ、という感じがあるんですよね・・・道行く人々が なべて歩きスマホをする依存症現代においてはそうもなろう(謎構文)
なんかゲーム画面も、殺伐感ありますし・・・
そういえば、ゲームが物理的なカセットから脱却しちゃったのはいつ頃でしたっけね・・・今はダウンロードで遊ぶようになっちゃいましたし、
こういう物理的な遊びもできなくなっちゃいました。
『大月の魅力再発見』
まぐろと備長炭と炭火やきとり!!!
高知県から おいしそうなアニメがやってきました。
Stop Motion Studioで撮影。
基本的には秒間1コマぐらいでオブジェを(そのまま)移動するアニメの「いろは」なのですが、(小学校の授業ということもあり、製作時間の制約、健康上の理由もあってそこまでFPSを増やせないだろう)
2:52 木の青葉が、オオカミの家的に裁断されて拡散するとか
6:15 氷とイチゴ、二つの粘土塊が絡み合って形を変えつつ融合し、「いちごおり」になるアニメの「はにほへ」
7:20に赤い服着たパペットが、FPS多めに ちょこちょこと魅力的に歩く「ほへと」(※二本足で立つ人形を作るのは大変だ 関連:『調査 惑星ホ』)
も、あります。 音がきれいに入ってましたねえ。あと、撮影の方が縁の下の力持ちですな・・・
なお、『アニメの「いろは」「はにほへ」「ほへと」』については、
下記の「 animanoiroha-あにめのいろは- 」様
https://www.youtube.com/@animanoiroha
から(ひろさわが勝手に)想起しちゃったものなので、お気になさらないでください。(アニメの基本要素は移動・変形・・・あとなんだろう?)
Bプログラム
『BIMBO』
黄色いレジ袋には見覚えがあったのですが、
あれ、ドンペンってこんな感じだっけ?
ドンペンというよりは、ター坊…
で、静止して見たところ、
ドン・キホーテではなくてドンキ・ホーテ!!
袋についてるマスコットキャラは、ドンペンでもター坊でもありませんでした・・・(まあター坊は波動ガンとかに変形できますが)
この作品、過去に何回か見てるはずなんですが、免許証の「佐々木」には実地上映で初めて気が付きました。うぉぉぉぉぉぉ!
『BIMBO2』
USBメモリにて急きょ上映が決まった作品・・・(出来上がったの当日らしいぞ)
※これからは、物理ディスクではなくて、USBメモリから上映するという手もあるのかもしれない…
老若男女すべてのボイスを おひとりで演じてしまうという無茶ぶり感!
玉遊びができなくなった公園で、弾遊びを始めるアブナイ大人たち!
本家〇ンボーは5作目まであるそうですがっ!
『YOU & I』
全部調べましたよ!!!
Daz Studio 無料アセットにて制作とのこと。(有料キャラは50$とかしますやん・・・)
作者の方が、YouTubeで あまり再生されないことを嘆いていらっしゃいましたが、
ニコニコ動画で、美味いタグをつけて投稿すれば、ウケそうな・・・?
『【アニメまとめ】作者のお気に入り3選』(配信ではAプロ)
100均で4コマ漫画ノートってあるんですね!
アニメ制作100本(後半になるほどネタだしがキツくなるそうな)のうちから3本を厳選した作品。
「これで解決(バット出す)」「暴力で!?」w
LOKIさんは、鹿児島から はるばる姫路まで来てくださいました。
お兄さん、弟さんと、楽しくアニメ制作やゲーム制作をされているようです。いやあ、ゲームのタイトルみると(例:「高嶺のあの子はガチゴリラ」)、どっからこんな発想出てくるんだよ! と思いますよ!
3本目、実はラスト、かならず生きて帰ろうね、みたいなニュアンスだろうか(星屑と消えても次回にはあっさり復活してそうですが)
※関連:『あゆみのつぼみ』地球外からの脅威という点で
https://www.youtube.com/@loki6284/playlists
少しづつ見させていただきます。YouTube視聴に合ってる創りだと思うんですよ。
あと、♪チャンチャン♪の音が、妙にデラックス。
『にぼし陰陽師 ぬらりひょんの巻』
ああ、こっちにもピンクのバニーが・・・(性別違ってそうだけど)
半立体アニメ。本物の煮干しとエビを使用した作品です(エビは海鮮市場でスカウトしたらしい?)
もののあはれ を感じますね~
・・・手法的に『大月の魅力再発見』と共通するところがあるかも。
『陛下と丞相、あと皇后』
歴史巨編、太平帝国、天下大乱!
しかし、彼らにふさわしい四字熟語は
「五十歩百歩」のような気がする・・・(あ、5文字だ)
妻の兄と戦う・・・あ、浅井長政。
見た目、キャラがバストアップの正面視で語るノベルゲームっぽく、
ここに主催のTさんは、下記『お絵描きは孤独』との類似点を見ました。
『お絵描きは孤独』
by(実在しない)切り抜きチャンネル ※配信Fの『魔法使いに聞いてみた』も
・・・実地、アニラジ共に、インタビューがメタでハイコンテクストだなあ。
たぶん(実在しない)の部分は触れないのが「粋」なのでしょう。
切り抜かれる前の長いVtuber動画はYouTubeにUPされてるとは限らない(実在しない)ですが、 ※音声ドラマはあるらしい
「(実在しない)切り抜きチャンネル」は、実際にYouTubeに存在します。
これ、右の2DliveはFPS_60で(いわば人間の顔をリアルタイムでスキャンしてるわけですから)、左のほう(線画)はFPS_8ぐらいらしいですね。(言われて、観直した)
こちらの作品、身にしみてた観客の方がおられましたねえ。
自分みたいな古狸となると、孤独? 当然よ、上等よ! だったりしますが、ものの本(哲学)によると、孤独というのは自分の内部に複数の自分を存在させ、それらが会話する状態らしいんですよ。だから、この絵描きと絵が会話する(思考する)ってのが、まさに「孤独」なわけですね。
Cプログラム
『思洞』
(発音は おもうろ? おもむろ?)
木版画によるアニメーション。・・・え? 木版画?!
(台座の? 押さえの?)木の板の板目(?)は、大体同じ位置にあるのですが(技術的なことはよくわからんですが)和紙の繊維が一枚一枚違うので、それが毎コマ違うノイズを出してくれてるんですよね。※帰りに気持ち良いノイズと不快なノイズの違いは何だろう、と考えてましたね
関連:『Manipulated Colorbars』※非圧縮でみたら気持ちよさそうだなあ、のつながり
結局、出来上がった作品を見てみるまで、どういう作品になるかはわからない、というのは、納得できるところです。
アニメに偶然はない、なんて定説は、誤解だと思うんですよ・・・
『・・・あのね』(配信のみ)
ZM-TAKAさんの作品。
後ろは別のアニメのために制作した3Dセットらしいのですが、木々の葉が、ちぎり絵みたいになっているのですね。インタビューでは、エクセルで作った時刻表のことが話題になりました。
昨今は 物理メディアが衰退していってますけど、こんな仲直りっていいな、と思いました。
『書動―游泳―』
透明な板の上に和紙を置き、文字を書いていって、板の裏から撮影したそうです。ぬるんとなめらかな(配信で見直すとすこしザラザラしています。紙のかすれか)先端をもつ線のひらがなが、うねうね動きます。
結局、なんという文章が書かれていたかはわからないのですけど、それもいいのではないのでしょうか。
『Statice』(配信なし)
そうですか、スターチスは花の名前でしたか・・・
たしかローゼンスタール? とギルデンスターン? という名前が出てきて、ハムレットかなと思ったんですけど、そこから取った名前らしいです。
メモには(モーフィングで変化(へんげ))って書いてるんですけど、たぶん、燕? が変化したんだと思います(幸福の王子も思いおこした)
『そらくじらと ひとりぼっちのロボット』
ロボットの魂は、どこに行くのだろう・・・
数枚のイラストからスタートした、水彩画のような3DCGアニメーション。
配信版だと伝わらないかもしれませんが、
会場で聞くと ピアノの音が、かなり低い音まで聞こえていたんですね。あの音は素晴らしかった。
『双翅軍雷攻』(配信なし)
某有名スペースオペラなど、いろいろなパロディ満載の3DCG作品(輪郭は黒線)。
根底には硬い反戦の想いがあると感じました。神風特攻隊も思い起こしましたし。
某有名・宇宙諸戦争(EP4)は、信じられないほど奇跡が起こってハッピーエンドなわけですが、現実なら こんなもんですよね。しかも、攻撃対象とは、まったく意思の疎通ができない。攻撃されたことすら気が付いていないかもしれない。(蟷螂の斧は、まだ人間の目に見えるだけマシなのかも)
小ネタのうち、分かったものとしては、ビッグブラザーと(イングソックならぬ)UNGSOC。ほかにもいっぱいあるそうですよ、
『Monk SEISHIN』
文句精神!?(違います)
ああ、ここにも手塚治虫先生のパラパラマンガ話からアニメに行ってしまった人がいた・・・!
(不肖ひろさわも 教科書でその話を読んだのです・・・)
この動き、どこかで見覚えが? と思ったら、やっぱりTIFF2022=龍野国際映像祭のアイキャッチの方だった(龍野の鶏籠山から、ピンスクリーンでTIFF2022と出てくる)
ナレーションがないので話を取り違えているかもしれませんが、
念力でしゃもじを飛ばして、食べ物を募り、貧しい人に再配分した、ということなのでしょうか。
トレス台やオニオンスキンは使わないそうで、絵コンテ(字コンテ)はあるそうなのですが、一発描き・ぶっつけ本番的な作り方なのでしょうか(墨は消せないし)
・・・濃淡が、ろうそくの炎のように揺れ動く。
質問はしなかったのですが、今となっては、一度描き終わった絵(過去)に(現在を考慮して)線や墨を付け加えることはあるのか、と聞いてみたいですね。
上映終わった後、ある方が「リミテッドに甘えていない!」(だったかな?)と興奮してらしたのが印象的でした。
というわけで、実地開催の際は、ここで姫路で一泊。
メモだけ書いて、早めに寝ました。
翌日、ホテルのチェックアウトが10時だったので、外に出るしかない。
アニラン2日目開始の13時まで、画材屋さんによったり、会場2Fで『Monk SEISHIN』的なアニメに挑戦してたりしました(絵は描けたけど、撮影方法がなかったので、UPできたのは17日)
Dプログラム
『ボーーーーー』
タイトル忘れちゃったのですが、ないとうさんの作品に、コマ落としで超高速に走っていくアニメがあったのですが(京都でみた)、
今回のは、ボーっとしているからか、ゆったりした動きになっています。
実写背景のなかで、ないとうさん独自の女の子が動いたり、動かなかったり(ボーーーーですから!)。
『稲荷遊技場』
「14着・・・」「よく叫べたな」←ここ、ホント好き
夜店の、なんかアヤシイ雰囲気。幸せ(三角くじの一等とか)が手にとどきそうで、全然手に届かない。
実は、モブシーンとタイトルで伏線張られているのですが、初見では気が付かなかったなあ。
『Midnight Special』(配信なし)
映画館と列車の「ハコ」という共通点から、両者を組み合わせた作品。映画のスクリーンは、窓にもたとえられますが、列車の窓から見える人々の暮らしは、マルチスクリーンの映画のようなものなのか。見間違えなら申し訳ないのですけど、たしか駅舎か列車にparaisoと書いてあって、
これは、天に召される前の、走馬灯のようなもの、なのかもしれないな、と思いました。
アナログ人形コマ撮りアニメでして、上映後に、アーマチュアについて作者の方とお話ししました。
ひ「この細かい指を動かすのは大変でしょう?」
作「大変です!」
・・・やっぱり大変だそうです。
と、ここまで書いたところで、
あああっ! アニラン配信もアニラジも終わってしまった!(2/19 0:30現在)
あとは記憶とメモだけで行くぞ!!!
『あゆみのつぼみ』
『Monk SEISHIN』と同様、ストーリーは文字や音声で語られないので、話を取り違えていたら申し訳ないのですが、
宇宙飛行士にあこがれる少女「あゆみ」が居たのだけど、その飛行士は、宇宙隕石(怪獣)に襲われ、帰らぬ人となってしまう。
絶望に沈むあゆみ。それにシンクロするように、育てていた つぼみもしおれてしまう。
宇宙隕石に対し、人類側は意志を持つロボットを向かわせて戦わせたのだけど、奮戦むなしく、ロボットはバラバラにされる。
ロボットの頭は落下し、ひっくり返されて(長靴に似ている)あゆみの植木鉢となっていた。そこに新たなつぼみが萌えてくる。
宇宙隕石は、ついに地上に降り立った。
ロボット(頭)は自分に咲いた花を宇宙隕石に見せ、友好の意思を示す。宇宙隕石は静かに去り、地球は花の星になったのだった・・・
・・・合ってますかね? この「花の星・地球」が、立体感にあふれててよかったです(レリーフなのだと思う)
なんで、人類は戦争をやめられんのでしょうかねえ・・・と、プリミティブな疑問がおこるのでした。
『種』
前述の『あゆみのつぼみ』と共通するところがありますね~
たぶん それを考慮してのプログラムだったのだと思います。
ツイッターのほうでアニランよりも先に見たのですが、
「3DCGやロトスコは使わず」ってのを読んで、
ええ!? マジか? と思ったのでした(※3DCGやロトスコープを使って迫力ある演奏シーンを表現した「Blue Giant」を見たばっかりだったので)
イモムシって、チョウになるときに、後ろのほうの多数の足は、どうなっちゃうんだろう?
あと、実際にお子さんのおられる方が描く子どもの描写は、
やっぱり、かなわないナア、と思っちゃいますね。
『うなぎのジョニー』
ゆうばり映画祭の配信でも見てたのですけど、テーマが食べ物だったそうです。おまめまめまめ、おま~めま~め~
山椒と きざみのりを用意して見たい作品。
ちょっとラストに含みがありますね。
関連:『山火事』 現実なのか妄想なのか?
関連:『Monk SEISHIN』 (ほぼ)モノクロ制作といっても、作る人が変わればここまで感触が変わる
Eプログラム
『Trickle』
トリクル、というとトリクルダウンという言葉が思い浮かびますが、まあ、上から落ちてくる水滴ですな。
水がらみの陰湿な虐めを受けた(であろう)学生男女二人が、ふと顔をあわせて終わり(ほのかな希望?)、・・・だと思うんですが、自分の読解力に自信がありません・・・
※関連 『Cube』は色収差、『Trickle』のほうは「色ずらし」なのだと思います。両方とも3つのレイヤーに3色分解するまでは同じですが、そこからどう変形させるかがちょっと違う。
『想の響影 壱 SPECIAL EDITION』
『BIMBO2』と同じく、これもワールドプレミア上映。
水が題材ということで、『Trickle』と並べてプログラムが組まれたのではないでしょうか。
時計の内部を思わせる数々の歯車と、その周りを旋回する数々のコトバ。中央から、なにか赤い文字が出てるような気もするのだけど、たぶんそれは読めなくてもいいのでしょう。
やがてコトバたちは、各国語の「愛」だとわかります(ロシア語もウクライナ語もあるのかなあ)。
ラスト、ナレーションにより、やはり愛なのだ、とわかります。
『山月抄』
え~と、自分の作品について語るのは苦手だ・・・むしろ、ベラベラと余計なことまで しゃべってしまいそうで。
・質疑応答
Q「切り絵のように見えるところは・・・?」
A「切り絵です」
切り絵のように見える絵をデジタルで作るよりは、実際に切ってしまったほうが楽なんですよ~(←楽ではない)
『X-NEEDLE2』
たしかUnreal Engineを使用して、メタヒューマンというのを動かしているそうです。前の姫路でのアニランの時は、After Effectsのパペットツールを使われてたと思います。技術系なのですねえ・・・
関連:『YOU & I』Daz Studioで制作、こちらもリアルな人間のアセットがある
作品を入選させない審査員に業を煮やし、ついにNEEDLEを首の後ろに打ち込むことにしたメタな作品、お帰りの際は、あなたの首の後ろに注射痕がないかを お確かめください。
『山火事』
こちらの作品、ロトスコープを使っているのですが、その用途は(BlueGiantの演奏シーンのごとく)リアルな人間・精緻な動きを再現することではなく、暗い怨嗟の炎を表現するためなのです。女が女であるというだけで感じる生きづらさ、息苦しさ。(参照:「82年生まれ、キム・ジヨン」「凪のお暇」)
こういうロトスコープの使い方があったんだ! と、かなりの衝撃だったですよ(シネマ神戸で初見)。
Fプログラム
『Ημίθεος』
たぶん発音はヘミテオス、英語で言うとdemigod、半神だそうです。
実写を輪郭抽出して・・・みたいな感じなのかな?
面白いのが、シンギュラリティ越えたアンドロイド役を、娘さんが演じていらっしゃるのですが、輪郭抽出した白飛び画面だと、実際よりも かなり大人っぽく見えるということです。あれは何故???
私事ですが、実は2/2までヒエログリフ&ギリシャ文字と格闘してたので、ギリシャ文字字幕に勝手に燃えてました。(萌える、ではない)
『魔法使いに聞いてみた』(配信のみ)
向かって右の人に、ノイズが多く乗ってるように見えるんだけど、これは、技術的障壁なのか、意図的なものなのか(多分後者)
ラストの真っ暗で、あれっ? と思う。
(youtube版にはない)参考文献のところで、あれあれ? っと思う。
インタビューを聞いてみて、切り抜き動画にはわずかしか出ない並々ならぬ思いを知り、疑問が解ける。
このわずかしか出ていない部分に、視聴者は惹かれるのだろうと思う。
『放課後の怪物』(配信なし)
このネコっぽい少年の声は、いぬごやレースのネコの声の方だ!
最初の(校長先生が長い話をすることで定評のある)朝礼のシーン、メインキャラ以外はピントをぼかしていて、実写では難しい画期的な方法だなと思ったのです。ああ、観てるほうとしては このピントの合った人たちに注目すればいいのだな、と。
3Dキャラクターを新しい方法で造るときに、かなりのご苦労をされたそうですが(twitterで初期の経過を拝見しました)、それは報われたのではないか、と。
手書き2DのMATSUMOさんのキャラのように、柔らかさを持っていますからね~
怪物の手のところから、中の人の肌が少し見えているところとか、口のところが二重構造になっているとか芸コマで良いです(たぶんものすごい手間がかかっていると思う)
ホラー作品の定番として、嘘と思わせてほんとだった、というのはあると思うんですが(視聴者も期待するところ)、
期間限定公開の新バージョンでは・・・(手記はここで途切れている)
『GASUKETSU』
Q「あのバイクに予備燃料タンクはないんですか?」
A「ないんです!」
という質疑応答が印象的だった作品。
夜道をバイクがこっちに走ってくるシーンがあって、
(これ背景を下に縦スクロールすれば、走ってる感じ出るのに)と思ってたんですが、そこの背景が暗いのにはちゃんと意味がありました。
タメと開放が、じょうずだったなあ、と。(バイクの燃料は逆に「欠乏」しましたがw)
自分も、夜の暗い坂道を自転車で走っているときに、蛍の大群に出会いましてね・・・ ああ、蛍って、こんなに明るかったんだなあ、と。
『ちょっとまってチョウ』
関連作品1:『Monk Seishin』・・・好対照という意味で。
関連作品2:『種』 チョウチョの描き方は、人それぞれという感。
個人的にはこれが一番衝撃的でした。たしかに、こんな動き見たことない。真似したくなる(物理的に)。夢に出そう。
理論的には もちろんあり得るんだけど、その膨大な手間に、人は最初から試みないか、挫折するのだと思います。
すなわち・・・フルアニメ、かつスローモーション。
単なるスローじゃなくって、ちょっとだけ動きに角(カド)があるという感じといいますか。
質疑応答で、原画の山の話が出たのですが、子供の背丈ぐらいに積みあがるらしいですよ! 怖いですね!
『Monk Seishin』と好対照だと思うのは、そちらがリミテッド(多分秒間4コマ)で、絵画的な絵を連続させているのに対し、
こちらはシンプルな絵をフルで連続させているというところ。もちろんトレス台は使っているのだろうし、観てる人に優しい中割方法なのだと思います。(『Monk Seishin』は、たぶん中割では作っていない)
鉄砲玉がパンパン飛び交う、けっこう物騒な話でもあるのですが、次回作では何事もなかったように復活していると思います(あれ、これどっかで書いたような?)
まあ、玉(ボール)ならぬ弾のパスみたいなもんですよ。
音楽も、ちょっと脳にこびりつく感じといいますか。
『軟膏母さん』
ああああ! 観直せなかった~っ! ごめんなさい
あのお母さんの名前、アンモナイトでも三葉虫でもなくって・・・
日曜夕方6時台国民的アニメのパロディなのだそうですが。
観客の反応が、冷え切っているか、爆笑されるかの二つに分かれるそうです・・・
まあ今回は、上映ラストで、観客さんたちも疲れていたのだと思いますよ~(自分は もうヘトヘトでして、面目ない)
というわけで、実地開催の時は、交流会に心惹かれながらも、さっさと神戸に戻りました。いえ、たぶん、作画したくなる気持ちにかられるだろうなあと思いまして。
実際は、帰りがけに姫路のジュンク堂で買った「明日ロト7が私を救う」を半徹して読んでました。アニメに全然関係ありません。安定のひろさわです。
しかし最終的には、全作品について何らかの文章を書けました(カフェインパワー炸裂で)。
えらいぞ ひろさわさん! その調子でちゃんとアニメも作れ!!!!!
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