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ぼくの立場を表明できたイベント/三国志の有料講演@兵庫県

佐藤です。兵庫県の新長田で、有料イベントでしゃべってきました。
大学院に入学してから1ヵ月、もっぱらプロ(教授、博士課程の院生)のなかで孤軍奮闘してきた。本来の自分の属性に近いひと(学問をしない三国志ファン)と話したのは、じつは久しぶり。

なーんにも考えていなければ、「大学院のなかで、知識や発想のレベルが上がった。そこで得た知見を『上から下へと流す』ことで喜んでもらおう。三国志の有名な研究者たちと、日常的に接点を持っているから、彼らの逸話を紹介するだけでも、喜んでもらえるのではないか」
っていう、講演の方針を立ててしまいそうだが、それは断じて違う!!

イベントに来てくださる方は、ぼく(佐藤ひろお)の話を聞きに来るはずだ。その発想のもとで、講演のマインド・セットをつくる。
大学院生の「有名人と絡んだ、武勇伝」「体験記・見学レポート」を聞きたいのではないだろう。早稲田に属する一流の研究者たちの、伝言ゲーム・劣化コピーを聞きにくるのではないだろう。

マインド・セット、基本態度は、個別の内容(どのような資料にもとづき、どのような発見を話すか)よりも、前段階に決まる。
このギアの掛け方を間違えたら、どんなにおもしろいコンテンツでも、台無しになる。裏を返せば、ノー準備で即興で話すにせよ、ギアが噛み合っていれば、楽しく聞いて頂けるし、場の「意味」が確定する。じっさい、話す内容は準備していったが、アドリブの解説、質疑応答が多かった。

ぼくが思うに、歴史書というのは、教養に溢れるむかしの中国の「知識人」たちが、マウントを取り合うために作られたものであり、とても読みにくい。読むためには、高度な勉強が必要だ。
高度な勉強ができて、「知識人」がマウントを取り合っている世界は、今日にも存在して、大学院という場所である。
三国志に興味をもち、むかしの中国の「知識人」の内輪の話法を読み解くため、現代の「知識人」の牙城である、偏差値の大学の院に乗り込んで研究者たちと渡りあう。三国志ファンが、みんなでこれをやれば、より三国志の面白さが広まるはずだ。……が、これは現実的ではないだろう。
だからぼくが、皆さんの代わりに、「知識人」とやり合ってきて、そこで知ったことをシェアします。これがぼくの社会的な使命かな。

ここまで言語化するつもりはなかったんですけど、久しぶりに「学外」のひとと面と向かって、反応を確かめながら、押したり引いたりして話しているうちに、だんだん固まってきました。

以下、ネットで頂いた感想のコメントです。通販サイトみたいになっちゃいますけど、実際にいただいたツイートからの転載です。

魯粛✨というだけで飛び付いた久々の知的な催しでしたが、歴史書の難解さの理由や面白さ、理解の深め方、資料が全巻揃っていることの重要性など、大変理解が深まりました。
という訳でみんな買おうぜ、全譯三國志。
キリエ @Kyrie0359
佐藤ひろおさんのお話も面白くてもっと深掘りしたくなりました。また機会がありましたら参加したいと思います。
ありがとうございました!
りん⭐️ @rin2yoi
初めてこういうのに参加したけど凄くタメになったり初めて聞いたことばかりでれいたさんはまた1つ賢くなった( ˇωˇ )(小並)
れいた @evryrrr
三国志カフェ・ちゃんごくしにて、本日頂いたデザートに関係する曹操と魏の文官・楊脩との関係を中心とした、佐藤ひろおさんのお話を聴いてきました。日本で広く知られている三国演義だけでは分からない、奥が深くて興味深いお話の内容でした。
いかなごくん @ikana5kun
お話凄く面白くて、正史読み始めたばかりの時に参加出来て本当に良かった……!!曹操様のお話も勿論ですが、他にも色んな人のお話とか、引用元の歴史書のお話とか、凄く面白かったです。
うに @uni_61
ちゃんごくしさんに佐藤ひろおさんのお話を聞きに行きました
めちゃくちゃに面白かったです🤠🤠🤠
ハラリラ @hararira7
三国志を専門に研究されてる方のお話を聞くのは初めてでしたが、物語の裏の裏の裏の裏まで知り尽くした人の話はとても面白い!!
鳳仙郷LARP @housenkyo_info
講師は佐藤ひろおさんで「僑・札の分」に関する内容。魯粛伝で一番謎な部分だと思っていたので、今回色々お聞きできて嬉しかったです✌️
たまこ@鏡推し @gokanotamako
美味しく、洒落の効いた魯粛なランチを楽しみつつ正史と演義の違いで談笑し、正史の読み方をより理解出来た様に感じます。有意義な時間をありがとうございました…!✨
未来/三国志垢 @mirai_3594

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