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9月の活動報告/40歳以降の学習戦略

佐藤ひろおです。会社を休んで早稲田の大学院生をしています。
三国志の研究を学んでいます。2022年9月に40歳になりました。このnoteのアカウントは、3年目に突入だそうです。上は、先日撮って頂いた写真。

9月は3つの大きな「出演役」のチャンスを頂きました。

①三國志学会大会での研究報告(9月4日)
②神戸新長田での有料イベントで講演(9月23日)
③スマホゲーム『三國志 真戦』youtube番組(9月30日)

①は、学者としての「本業」です。学会報告をして、論文にまとめて……という往復運動が、学者の王道。大学院生(研究者)としての初挑戦。

②は、三国志をテーマにした飲食店に依頼を頂くというかたちで、在野の三国志ファンのひとりとして、他の三国志ファンと楽しさを共有するイベント。ファン歴、勉強歴が長いので、ノウハウと空気感のお裾分け。

③は、スマホゲームのバージョンアップのアピール番組で、「歴史の解説役」として、配信やイベント、ゲーム攻略のプロたちと横並びに座らせて頂きました。楽屋、お弁当、ディレクターのカンペ、秒読み、メイク、体に付けるマイク……。出演者のなかで、いちおうぼくが三国志に一番詳しいのですが、それ以外は初体験の連続で寿命が縮みました。カメラがいっぱいあって、どっちを向いて話したらいいの……。

③の生放送配信は、アーカイブが残っています。

楽屋や生放送中は、初対面・異分野の方と話します。答えは即興で考えてゆくわけですが、「研究や学問ってなんですか?」という問いに、「何を調べるか(対象)を絞り、それをどの角度・方法(視座)で調べるのか」。これに尽きます。どんな立派な先生でも、はじめは、マンガやゲームから、ふんわりと興味を持っていたりするんです。でも、
・何を
・どのような方法で
調べるかという、絞り方に独自性を出すことができれば、それは研究として成り立ちます。
逆に、その絞り込みが甘いか、絞り損ねると、研究としてはものになりません。いくら好きでも、いくら詳しくても、絞れなければダメなんです。
ぎゃくに、絞り方に独自性が出せたひとは、絞ったうえで研究を進めていくなかで、好きな気持ちとか、多彩な知識などは、いかようにでも獲得したり、変化させたりできます。TPOに合わせた偽装すらできるでしょう。

9月の報告をしたところで、タイトルの後半、40歳以降の学習戦略の話に移りたいのですが、これも、人生において、「何を」「どのような方法で」やるのかを絞る。これに尽きるのではないか。絞れたら、何者かになれるかも知れない。

経験則で語れば、「やったほうがいいこと」は、無限に出てきます。会社や研究室における、日常レベルの諸事もそうだし、人間関係も同じだ。仲良くなれて、ケアできる範囲が広いに超したことはない。

さてここで、少し次元(抽象度)を上げたいです。

私たちの社会のおいて、究極の「やったほうがいいこと」は、会社づとめです。労働で社会に役立つことは、絶対に尊い。経験とスキルを身に付けて、不利になることはない。職業・役職(肩書き)は、すなわち社会的身分なので、安定して高いものを目指したい。

ぼくは、会社勤めという、究極の「やったほうがいいこと」を投げ打って、そろそろ2年が経とうとしています。
・アラフォーで正規の大学院生(研究者の末端)となる
・尊敬する先生に弟子入りし、学会報告のチャンスを与えられる
・講演や出演の依頼をうけ、お金を頂戴して人前でしゃべる
これらはすべて、会社づとめという「やったほうがいいこと」を、ぶん投げたから、実現したことでした。大量の「やったほうがいいこと」を投げ捨てているので、最初から最後まで不安ですけど、
・何を
・どのような方法で
やるのかを絞ることでしか、「誰か」にはなれないと思います。ぼくが、超人的な能力があったら別だったかも知れませんが、残念ながら超人でないことは、40年も生きていればよく分かっているので……。絞る、減らす、をキーワードにして、独自の味を出して行ければと思います。

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