メモ:窓際族FIREへの反論と再反論

佐藤ひろおです。早稲田の大学院生(三国志の研究)と、週4勤務の正社員(メーカー系の経理職)を兼ねています。

日本でまじめにサラリーマンを続けていると、
・お金にそこそこ余裕が生まれ、投資もできる
・会社の仕事に、やりがいが見出せなくなる
という組み合わせに到達するひとがいるでしょう。
少なくともぼくがこれです。

同じ状況で、「FIREします」(投資の運用益で生活し、早期退職する)と言い始めるひとがいます。youtubeでは、投資家としての考えと、FIREとしての生活を発信しているひとがいます。

窓際族FIREという最適解?

早期退職はハイリスクなので、
「働かないおじさん」&投資
「窓際族」&投資
を提案する動画がありました。

最小限の労力で、会社の月給として投資の元手(入金の原資)をもらい続ければいいのではないか。出世しないから、たくさん給料をもらえないかも知れないが、「入金力」は間違いなく上がる。それがもっともクレバーだ。ローリスクであり、現代日本では労力・金銭の両面で勝ち筋ではないか?
という主張です。

窓際族FIREへの反論

その動画について、おもしろいコメントの応酬がありました。
コメント:
「もしもあなたが投資している会社に、あなたのような『働かないおじさん』がぶら下がっていたら、イヤな気持ちになるのではありませんか。ちゃんと働くべきです」

かりにも投資家の端くれであり、同時に会社員(事業活動の一員)であるならば、両面から見たときに、自分の振る舞いが恥ずかしくないのか?つじつまが合っているのか?というご指摘。
なるほど、するどい。これは倫理的なご指摘。

動画投稿者(投資&窓際族の提唱者)の返信:
「そのおじさんを、もっとうまく働かせられる仕組みを考えればいいと思います」

賛否があると思いますけど、ぼくは動画投稿者に同意です。
仕事に不熱心なおじさんは悪いですけど、おじさんをサボらせる仕組み(体制)に問題があるでしょうと。
働かないおじさんたちも、好き好んで会社や経済成長の抵抗勢力になっているのではない。環境が噛み合えば、(定時内ぐらいは)張り合いを持って働きたいんじゃないか。社内ニートは、存外つらいですよ。

解雇と転職について、法規および市場環境(雇用・労働の流動性)を整えることで、働かないおじさんにも、きちんと利益を出させることができないか、という観点もあるでしょう。
※動画投稿者は、解雇規制の緩和を唱えていました。

しかしまあ、「なあに自分の都合のいいことだけ抜き取っているんだ?」というお怒りはごもっとも。
おそらく窓際族FIREの提唱者も、そんなご批判は百も承知。現状でにっちもさっちも行かないから、部分最適の珍回答に逃げ込んでいるのだと思います。国?の経済が、歪むところまで歪んだな、という気がします。何らかの突破口が、徐々に開けると良いなとは思います。

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