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「会社を辞めるんだな」と思った瞬間

佐藤ひろおです。早稲田の大学院生(三国志の研究)と、週4勤務の正社員(メーカー系の経理職)を兼ねています。

先週金曜日は、会社でお別れと御礼の挨拶をしてきました。会社の飲み会があったのですが、こんな会話がありました。年齢・社歴が上位の女性社員が、「好きな異性の芸能人はだれ??」と当てていく。
同席の社員が答えるたびに「おもしろい」「センスがいい」「似合う」「それはないわ」と評価を下していく。ぼくのほうを見て、「答えを考えているよね。だれが好き?」と聞かれました。
「とくにないっす」
これ、会社に残るならば、絶対に答えたと思うんです。もともと、こういう系統の話題は得意ではない。実際とくに好きな芸能人はいない。広告とかエンタメの会社や部署でもないから、仕事とは関係がない。単純に「好み」を聞いているんです。
案の定「つまんない!」とご不興を買ったんですが、もういいやと思っちゃって。他の人たちが答え(させられ)たあと、「もう考えた?思いついた?」と、2回、3回と「タイプの芸能人は?」と聞かれました。
不適切にもほどがある、じゃないですけど、とりあえずセクハラか。また、質問者の仲良しや、上の立場のひとには、その質問を向けないんです。だからパワハラでもあります。
「とくにいません」
で押し切ったときに、ああぼくは会社を辞めるんだな、と思いました。
その場限りの酒席のネタだ。だれの名前を出したって、「おもろい」「それはないわ」と評価が下されるだけで、なんの責任も取らなくてよい(逆に責任を取る状況が思い浮かばない)。適当に女性有名人の名前をあげとけばいいじゃん、というのは百も承知なんですけど、「この力の行使には付き合わなくていいや」と思って答えませんでした。

翌日に退職するにせよ、職業人としての倫理観というか、自分のなかの節度として、「100年この職場に残るとしても、同じ判断をする」という前提で、意見を述べたり、未来に備えたりしました。モチベーションは下がりまくっているけど、そこは一応はプロなので。
でも、「好きな女性芸能人は?」の問いには、日和ってしまいました。すぐに退職するときと、今後も会社に残るときとで、答えを変えちゃいました。

この記事の本題は以上です。

おまけですが、今朝も夢を見ました(また夢の話ですみません)。部屋を掃除している夢で、「職場のみんなにもらった色紙」が出てきた。むかしの職場では、実際に色紙をもらったり、写真を貼り付けて贈ったり、という文化がありました。それが夢に入り込んだのでしょう。
「これを捨てるのはイヤだな」と躊躇した。ところが、社員のメッセージの上を触ったら、まるでコピーのトナーが紙に定着せずに飛ぶみたいに、書き込みが消えた。実際にはボールペンなどで書くから、数年たったところで「触っただけで文字が消える」ということはないのですが、そこは夢ですから。空中にザラザラと文字が消えたのを確認して、「これなら捨ててもいいか」と決心がついた。夢は、寓話づくりの天才です。

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