中長期的に生き残るのは、結局ブログ/一時の流行に惑わされない

佐藤です。岡山に旅行に来てます。
旅先で、ちょっと情報を集めたいとき、地名とか観光スポットの名前で検索しますよね。するとヒットするのは、2010年前後までに書かれたブログなんですよね。旅行好きな人が、数枚の写真とともに、道のりとか見所を紹介している「時代遅れ」のサイトが多いですが、役に立つのはそれらです。
出先のホテルならまだしも、電車のなかや観光先の屋外で、YouTubeを見るわけにはいかない。今後、スマホのバッテリーが無尽蔵になり、データ通信量もほぼタダになったとしても、旅先で迷ってるとき、じゃあ旅行系・観光系のYouTubeを見ようか、インスタグラムを見ようか、とはならない。必要な情報に、何分で到達できるか分からないから。もしくは、動画や画像をみて楽しかったけど、問題は解決しなかった、なんてこともある。スマホのバッテリーや通信容量、何より時間や注意力が有限の資産である旅先で、これはつらい。
YouTubeは、作り手のコスト(手間をふくむ)が膨大にかかってるから、完結した娯楽コンテンツとして立派ですけど、家で見て、旅気分を味わうものですよね。

いまや、YouTubeは単なる娯楽から、ハウツーを検索するプラットフォームになったと言われます。室内で完結する事柄なら、わりとそうなんですけど、つねに屋内にいるとは限りません。
「ブログは終わった!」とされ、たしかに広告収入を得るためには、「終わった」のかも知れませんが、情報としての価値、継続的に低コスト(少ない手間)で発信し続けて、残っていくという意味では、ぜんぜん侮れないぞと。2010年ぐらいまで、日本人が寄ってたかって作ったブログ群は、数が質に転じたものか、わりと良質な情報が多い。
テキストだけで書かれた記事は、流行り廃りが緩やかです。20年後も見るに堪えるのは、2011年のブログか、2021年の動画か、と聞かれたら、ブログかも知れません。

動画配信が本格的に流行る前夜、ある一時期は、かりにウェブで発信するなら、複雑でかっこよく、デザインがキラキラなサイトじゃなきゃダサい.......という感覚が支配的になり、ブログやウェブサイトが「サグラダファミリア」みたいになって、ページを作るハードルが上がりました。
一周まわって、おもにスマホで閲覧される今日だからこそ、シンプルだから継続しやすく、「断片的な情報拾得」に適しているのは、シンプルなブログではないか、と思うんです。

刹那的な広告収入のために、ウェブで発信するんだ!って場合は、ブログは悪手だし、終わってると思うんですけど、中長期的に価値ある情報を出し続け、長い目での「顧客」獲得をするには、発信者に負荷が少ないブログが、依然としてアリなのではないか。
と、旅先から思いました。

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