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読了『神様からのひと言』荻原浩著

こんにちは!

読書感想文です。「そしてバトンは渡された」瀬尾まいこ著、「対岸の彼女」角田光代著に続き、今日、読み終わったのは「神様からのひと言」荻原浩著。

この「神様からのひと言」は読み物としても非常に面白いですが、今晩、最終回の「半沢直樹」のようなドラマ化も意識しているところがプンプンしてました。
案の定、映画化もドラマ化もされている作品でした。それでも、読み物としても非常に面白いです。特に男性読者向きです。

最近、女性、女性、男性の著者と読んで、これほど著者の性別が、その物語の背景や小説そのもののコンセプトに違いを現すとは思わなかった。とにかく違いすぎる!

私の浅い印象ですが、女性著者の作品は、この2作品ですが、感情、現実、つながりを重視、男性著者は、ロマンティック、天職、プライドに、それぞれ重きが置かれている気がしました。

男性著者の描く主人公が、変なプライドが邪魔して、傷つきたくないことから、気持ちを伝えられない印象を受けました。それから、勝ち負けも意識しすぎている言うか。。
仕事に対しては、自分の実力は置いておいて、妙にプライドやロマンが先行しているような。(耳が痛い)


以下「神様からのひとこと」のあらすじです。
ネタバレしない範囲でまとめます。
この作品は、どこにでもいる、実力以上にプライドが高く、世間知らずで、実績もなく、ロマンティックで、傷つきたくない20代の男性が主人公の物語。

自分の若かった頃のようで、読んでいて、身体のいろいろなところがムズムズします。

ストーリーはシンプル。どうしようもない主人公が、会社やプライベートで窮地に陥りながらも、諸事情あり、頑張りながら、本来、仕事とは?本当に大切なことはを自覚し、行動に移す物語です。

最初の50ページくらいは、主人公のダメダメ振りに、久々の駄作を掴んだかと思うはず。真面目にイライラする。
これが著者の作戦で、徐々に、主人公が奮闘し始め、気がついたら、応援している自分がいる。
442ページもの長編ですが、中盤以降、読むのを止めるのが難しくなるくらいの典型的な良本です。

主人公が尊敬する先輩の「おでん理論」は深いです。おでんの中で、落ちこぼれたら、他の料理で主役になれば良い。じゃがいもなら、肉じゃがとか。今の居場所しかないと思うな。今の居場所で、スターだと思っていても、たまたま、その料理の中で、選ばれただけ、料理によっては役立たずにもなる。

この小説では、ベタですが、主人公の成長と合わせて、仕事ができるようになるためのヒントや、本当に仕事に打ち込むための環境や関係とは何かが分かる。

こんな感じで、本と人生?を語りたい方は、オンライン読書会へ。ようこそ。

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