【実録】修学旅行のリアル
みなさん、秋ですね。この時期は、運動会(夏の場合もあり。しかし、高温のため、空き開催が増えている)、体育祭、文化祭、修学旅行など、学校行事が盛んですよね。
「学校行事は青春!」
「思い出に残る」
「勉強は嫌だけど、学校行事は好き」
という人もたくさんお見えになるかと思います。
しかし、様々な行事の中に、たくさんの理不尽や問題が潜んでいるのです。その犠牲者の上に成り立っているのが学校行事です。
今日は、学校行事でも最大規模で行われる
修学旅行の準備
について記事にしたいと思います。
修学旅行の準備は、旅行会社が入り、打ち合わせをしていくことがほとんどです。旅行会社に頼んでおけば楽なのでは?と思うかもしれませんが、
学校の規模(人数)
学校として行きたい(学ばせたい)場所の希望
国会議事堂などに入れる時間の調整(他校もいるから)
食事場所の決定
など、様々なことを旅行会社と詰めていかなくてはなりませんので、大変です。
そして、最も過酷なのが、児童生徒に関わることです。
班決め・・・これは、とても厄介です。まず、
好きな子同士で自由に決めていいよ!は絶対にだめです。あまる人が出るに決まってます。
余らないように、お互いのことを考えて班を決めて!も、だめです。表面上は、何事もなく決まったように見せかけ、後日、SNSで悪口合戦が始まります。
教師が決める!が一番安定してそうですが、3人グループで1人だけ別の班になって、納得いかない子。自分の友達はみんなばらばらなのに、他のグループが一緒になって不平等だと叫ぶ子。人間関係を最大限考慮して決めているのに、不満がでないことはないです。
いっそ、全員初対面。みたいな状況のほうが100倍楽です。
保護者からも同じようなクレームは来ます。「班決めが納得いかなくて、うちの子が学校にいきたくない」と。
もう、お手上げです。
班を決めないで行く方法を模索中です。
アレルギー対応・・・これも大変です。
給食と違い、ホテルや飲食店で食事をするのですが、アレルギー対応が可能かどうかしらべ、さらに、その日に出してもらうメニューの成分表を提示してもらい、代替メニューを決めます。この際、アレルゲンと同じ鍋で調理されていないかをチェックする必要があります。魚介類を変更する場合、料金の変更のこともチェックしなくてはいけない場合もあります。
夜のお世話・・・これは、小学生に多いかもです。
「夜尿症のため、1時、4時に起こしてほしい」という要望もあります。
また、しおりを作って製本や、準備物の一覧作成、説明など、とても手間がかかります。
普段と同じだけの授業をし、児童生徒が帰宅後、連絡、調整、会議を繰り返し、残業をするわけです。
でも、
手当0円
です。
それどころか、いくらか赤字(自腹)になります。
ちょっと具体的な金額は覚えていませんが、私がいた自治体の中学校では、
まず全旅行費(約6万円)を、現金で支払う。
そのあと、振り込みで5万ほど返ってくる。
という感じで、少し自腹なんです。
大変な仕事をして、クレームにも耐え、自腹を払う。
この状況、当たり前じゃねーからな!!
と、加藤浩次に言ってほしい。
でも、なんだかんだ、子どもたちは楽しみなわけで、そこに手を抜けないのが我々教師なのです。
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