エクスプローラー用アブザン・パルヘリオン デッキガイド

ちょっとした空き時間にスマホ版でぶん回していたら、8月シーズンでミシックに到達したので、構築とプレイ指針的なことを書き留めてみる。スマホ版でのプレイだったので、「BO1での勝率が高い」「1戦にかかる所要時間が短い」「操作がシンプルに済む」デッキとしてアブザン・パルへリオンを回していた。エクスプローラー環境はパイオニアと違って緑単ランプ(に含まれる《大いなる創造者、カーン》)が少ないのと、墓地対策のメイン採用率が下がっているのもあって、タイミング的に狙い目であったと思う。

※書いている間に、団結のドミナリアが実装されたため、ただの供養となってしまった。

デッキリストは下記の通り。ほぼ一般的な構成を少し自分好みに調整している。

デッキ
4 縫い師への供給者 (M19) 121
4 ラフィーンの密通者 (SNC) 26
4 大牙勢団の総長、脂牙 (NEO) 220
3 致命的な一押し (KLR) 84
4 忌まわしい回収 (RTR) 165
4 思考囲い (AKR) 127
4 ウィザーブルームの命令 (STX) 248
3 未練残り (MID) 213
2 エシカの戦車 (KHM) 169
2 領事の旗艦、スカイソブリン (KLR) 272
4 パルヘリオンⅡ (WAR) 24
4 秘密の中庭 (KLR) 282
4 花盛りの湿地 (KLR) 280
4 寺院の庭 (GRN) 258
3 神無き祭殿 (RNA) 248
3 草むした墓 (GRN) 253
1 耐え抜くもの、母聖樹 (NEO) 266
1 見捨てられたぬかるみ、竹沼 (NEO) 278
1 復讐に燃えた血王、ソリン (WAR) 217
1 ゴルガリの女王、ヴラスカ (GRN) 213

デッキ概要

《大牙勢団の総長、脂牙》で墓地の《パルへリオンⅡ》を場に出して殴るコンボデッキである。押しつけが強く、1~2枚程度の妨害も苦にしない。墓地対策には弱いものの、Bo1エクスプローラーの2022年8月のメタゲームにおいては墓地対策の採用数は非常に少なく、天敵となる天使デッキも数が少なかったので立ち位置が非常に良かった。

個人的な持論であるが、正直アリーナのBO1は当たり運とマリガン判断で9割くらい決まるので、メタゲームを読むゲームだと思っている。

デッキ内容

《大牙勢団の総長、脂牙》4枚
デッキのコンセプトカード。手札から唱えるよりも圧倒的に《未練残り》で墓地から吊ってくる回数のほうが多いので、実はキープ基準にはあまり関係ない。プレイには関係ないが、脂牙は英語で「Greasefang」となっていて、「すげえカッコいい!」とちょっと感動した。

《パルヘリオンⅡ》4枚
《エシカの戦車》2枚
《領事の旗艦、スカイソブリン》2枚
脂牙で墓地から吊る機体カード、計8枚。ネコ戦車は普通に唱えることが多い。ETB持ちの機体は伝説であることを利用したループはよく使う。

《縫い師への供給者》4枚
《ラフィーンの密通者》4枚
《忌まわしい回収》4枚
《ウィザーブルームの命令》4枚
墓地肥やし枠、計16枚。《忌まわしい回収》はこのデッキ最強スペル。脂牙、土地を探しながら機体を墓地に落とせる。2ターン目にこれを唱えられるハンドは大体キープするくらい重要。
《ウィザーブルームの命令》は、かなり小回りの利くカード。基本は切削ともう一つを選ぶ形になるが、このカードを有効に使えるかどうかはかなり勝敗を左右する。-3/-1のモードは、自分の《縫い師への供給者》を対象にすることも多い。切削のモードは、墓地にあるすべての土地から選んで拾えるので、墓地肥やしスペルの中では最後に唱えることが多い。

《未練残り》3枚
《復讐に燃えた血王、ソリン》1枚
脂牙を吊ってくる釣り竿。《未練残り》のフラッシュバックが本当に強い。

《致命的な一押し》3枚
《思考囲い》4枚
《ゴルガリの女王、ヴラスカ》1枚
フリースロット、とは言うもののプッシュと囲いはほぼ固定枠。《致命的な一押し》はメタゲームに合わせて2~4枚と調整する。
ヴラスカは長期戦にかなり強い。《ウィザーブルームの命令》→《見捨てられたぬかるみ、竹沼》で墓地から拾えるので、1枚採用でも必要なときに十分探せる。《パルヘリオンⅡ》を+2で生贄にすると、相手の心が折れる。

土地20枚
色拘束がきついデッキなので、ファストランドとショックランドを入るだけ。《見捨てられたぬかるみ、竹沼》は脂牙だけでなくPWも回収できるので、セットランドするのはほぼ最後。毎ターンマナを使い切りつつ、4ターン目にショックインすることも多いので、ライフ管理はかなりシビアになりがち。

キープ&マリガン

2ターン目に(黒)(緑)が出る土地、墓地肥やし2枚、その他が大満足ハンド。白マナが必要になるのは3ターン目以降なので、初手にあれば楽くらい。脂牙も初手にあれば楽だが、《忌まわしい回収》や《未練のこり》で引っ張ってこれるので固執する必要はない。

トリプルマリガンくらいまでは余裕で戦えるが、初手よりも切削で墓地に落ちるカードのほうが勝率に影響するのでマリガン判断は緩めでもよい。ちなみに能動的にデッキをシャッフルする方法がないので、マリガンしてデッキボトムに送ったカードは基本使えない。なので《ラフィーンの密通者》を期待して、《パルへリオンⅡ》を1枚ハンドに残しておくことも検討する

プレイ指針

3~5ターン目に《大牙勢団の総長、脂牙》から機体を場に出して制圧することを目指す。基本的にはまっすぐコンボを目指すのが強い。たとえ脂牙を除去されたとしても、《未練残り》でのリアニメイトや《エシカの戦車》などで、圧をかけ続けていけるのが強み。条件が整うのと、永遠に脅威を押し付け続けられる。

とにかく毎ターンマナを使い切るデッキなので、雑に土地を置くと色が足りなくて2アクション取れなかったりする。5マナまではマナをフルに使うので、6点くらいはショックランドによるダメージを受ける前提で、試合を組み立てる。

マッチアップ別

天使カンパニー
唯一、圧倒的に不利なマッチアップ。定期的に流行るので、多く当たる日はプレイしないのが最善手。《翼の司教》のライフゲインとスピリットで延々と時間を稼がれ、《正義の戦乙女》に圧殺される。3ターン目にコンボを決めても《集合した中隊》からまくってくると、本当にきついマッチアップ。相手の妨害札も少ないので、ノーガードでの殴り合いになりがちである。
最速のコンボで押し切れなかった場合、《領事の旗艦、スカイソブリン》で天使を焼きながら《ゴルガリの女王、ヴラスカ》の奥義を目指す泥沼のゲームになる。
《致命的な一押し》は《翼の司教》に使うことが多い。こいつがいると《集合した中隊》で3ターンくらい時間を稼がれる。

青単スピリット
少し不利。《鎖霊》が搭乗を妨害してくるので、ETB持ちの機体を優先してプレイする。シビアなライフレースになるので、できるだけカウンターを打たせ、クロックの展開を遅らせることを意識してプレイする。《ラフィーンの密通者》でどれだけ殴れるかがかなり大事。《大牙勢団の総長、脂牙》が着地すると、《忌まわしい回収》もかなり圧のあるスペルに化ける。《致命的な一押し》を《鎖鳴らし》で返されるのが負け目になりやすいので、打ちどころには注意する。

赤単アグロ
やや有利。ただしぶん回ったほうが勝つ。《大牙勢団の総長、脂牙》は2:1交換できるのであれば、ブロックに回しても問題ない。ただし追放されるとリアニメイトできないため、《ウィザーブルームの命令》は《熊野と渇苛斬の対峙》を落とすのに使いたい。

ラクドスミッドレンジ
有利対面。余力があれば《ウィザーブルームの命令》で血トークンを破壊しておくと脂牙を《致命的な一押し》され難くできる。

ラクドス/ジャンドサクリファイス
有利対面。《ウィザーブルームの命令》で《魔女のかまど》を割れば大体勝。《波乱の悪魔》だけは負け筋になるので2~3枚のリソースを割いてでもつぶす。

ボロスヒロイック
やや有利。かみ合いのデッキなので、《致命的な一押し》か《思考囲い》が1枚あればコンボを間に合わせることができる。プロテクションでブロックを抜けてくるので、可能であればクリーチャーの色を散らして展開できると理想。

青白コントロール
相棒ヨーリオンを見てマリガンからコントロール前提で立ち回れるので、案外有利。

緑単アグロ
飛行が止められないので、マナクリつぶして初動を止めれば大体勝つ。パイオニアっぽいランプ型はかなり不利。

ミラーマッチ
運ゲー。先手後手よりも、墓地に何が落ちるかがカギ。

小技

伝説の機体は下記の手順でETBを使いまわせる。
⓪手札と墓地にスカイソブリンを1枚ずつ、場に脂牙がいる状態で、5マナ用意する
①手札からスカイソブリンAを唱える
②脂牙で墓地からスカイソブリンBを吊る
③伝説ルールでAを墓地に落とす
④Bで殴る
⑤脂牙の遅延誘発で、Bが手札に戻る
この過程で、①②④で3点火力が3回飛ぶので相手の場が壊滅する。(ちなみにスカイソブリンを場に残したい場合は、スカイソブリンBを墓地に落とす。)

《墓地の侵入者》の護法で手札の機体を墓地に落とせる。ちなみに《致命的な一押し》は紛争を達成していなくても、対象に取ることができる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?