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考007 125mmフレーム(12.2inch vs 12.6inch vs 12.8inch vs 13.2inch)

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前回に引き続いて125mmの話題です。今回はフレームの方。

この20年間のタイヤの大口径化に際しては、90mm5輪から100mm4輪への転換が、構造変化の大きな節目でした。それでも4輪並べるとそれだけで長さがあるので、敢えてフレームを長くする必要はなく、各社さほど長さの差はありませんでした。しかし125mmでは、3つをぴったり並べたとすると375mm。どの長さがスピード競技に最適なのか、まだ答えが出ていません。この一年間のテスト&レスポンスの中で淘汰されていくと思われます。

過去を振り返ると、
初期の80mm5輪では400mm
84mm5輪で420mmになり
最長の90mm5輪で450mmまで行きます。
100mm4輪になると400mmに戻り
110mm4輪で440mmです。
僕は各時代の全てのフレームを使ってきました。(最初はジュニア用の72mm5輪から!)

スピード競技では、速度を上げる、一歩を長くする、あるいは片足にしっかり乗り込むために、ある程度の長さが必要です。が、長すぎてもダメで、フレームに振り回されてしまいます。90mm5輪は、長さ的にも重量的にも限界のラインでした。(結局僕は乗りこなせませんでした笑)

未だ先の見え切らぬ現在は、各社いろんな長さのフレームを出しています。
POWERSLIDEからは12.2 inch、12.6 inch
CADOMOTUSからは12.8 inch と 13.2 inchのトランスフォーマー
Flykeは12.6 inch
EO SKATESからはカーボンで 12.4、12.6、12.8 inchそれぞれ出ています。
BONTは製作発表されたものの、詳細はまだわかりません。

僕の好みとしては、12.6 inchをオススメします。でも違う長さが合う人もいるでしょうね。110mm4輪でも0.1 inch(2.54mm!)刻みで好みが分かれるので当然と言えば当然です。スケートでは0.1 inchの違い、感覚にかなり影響しますから。

オススメの理由は下図でわかります。

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一番下が110mm4輪の短めのフレームです。タイヤを含めて44.5cm。12.6 inchの125mmフレームにタイヤを足すと同じ44.5cmになります。単純に「今までの感覚に一番近いから」という理由です。厳密に言えば接地点の位置が違うのですけども、取り回しに慣れている長さがいいですね。

実のところ12.2 inchと12.6 inchしか履いてないので、12.8 inchフレーム以上のことはなんとも言えないのですが、トータル約45cmだった90mm5輪を思い出すと、扱いに難儀しそうな予感がします。但し、当時は体格も筋力も、技術的にも立派とは言えないひょろっ子くんだったので、差し引けばぜんぜんイケるような気もします。笑

僕の125mmデビューは12.2 inchでした。これがダメだったかというと、そういうわけではありません。第一印象はなんといっても「笑っちゃうくらい軽い」「笑っちゃうくらい転がる」でした。ずっと笑ってました。笑

足の運びが軽くて軽くて、まさに靴と足が一体となって転がっていくようです。それはそれで満足でした。ただ、その時は長さに慣れるまでには至らず、大きな円弧の下端に乗っているような感覚とでも言いましょうか、すこしツンのめるような気がしました。けれど、今100mm4輪を使っている女性や、ジュニアには最適じゃないかな、と思います。

かくして僕は12.6 inchに至ったわけですが、たとえばCADOMOTUS が出しているコンバートタイプのフレーム(13.2 inch)には、長くてもそれはそれで利があります。110mm4輪⇄125mm3輪双方使えるので、現在の、雨用タイヤ不在の125mm市場においては大きな意味を持ちます。
前回の話の通り、2016年3月現在、125mmには雨用タイヤがありません。さあ125mmでマラソンだ、と意気込んできたら空から何やら水滴が、、、全てオジャンです。慌てて110mmフレームに付け替えても、何となく取り付け位置がしっくりこなかったり、、、あるいは靴を二足用意して丸ごと取り替えてもやはりどちらか好みが出てくるもので、、、。
同じ靴、同じフレームというのはやはり利点なのです。とくにヨーロッパ圏のように、毎週どこかでトラック、マラソン、トラック、ロード、マラソン、、、と続く環境ならなおさらですね。

購入に際しては、125mmフレームには、取り付け位置が合わない靴があることを覚えておいてください。やはり懸念となる地面からの高さを抑えるために、フレームはギリギリまで低く設計されています。正面から見るとタイヤの上端の方がマウントのネジより上にあったりします。上にタイヤがはみ出るのが前提の設計なので、マウント金具の位置が後ろ過ぎる靴(つま先が出ている靴)ではタイヤがつま先に接触するかもしれません。あるいは土踏まずの低い靴、扁平足でカスタムにした靴などでは、センターのタイヤが当たったりします。
解決法として、高さを調節するプレートを咬ますことで大抵はなんとかなりますが、やはり高さは低く抑えたいところですよね。今後靴を買う際はそこまで考えた方が良いかもしれません。




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