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考006 Matter wheel One20five

2013年の世界選手権ではすでにテスト品が出ていて、当時はまだイロモノで終わるのか主流となるのか判然としなかったのですけども、2016年現在の状況を見ると、数年後には主流となるのは間違いなさそうです。現在はレギュレーションの規制があり、使用できる大会とできない大会が混在しています。
参考までに、3月現在のところ、WIC(World Inline Cup)のほとんどで使用可能。FIRS(国際ローラースポーツ連盟)の関係ではマラソンのみ使用可能(トラックとロードは不可)となっています。国内ではFIRSの一部認可後(2016年2月)は、連盟のマラソン大会はまだですが、連盟外の大会では使用できそうです。

現在、火付け役のPOWERSLIDE のほか、BONT もCADOMOTUSも、EO SKATESもFLYKEもLUIGINOも、、、要は大手メーカーの全てが、125ミリ対応フレームを出しています。このことからも数年後、110ミリから完全に移行する未来が見えます。

2015年秋のベルリンマラソンでは、トップのタイムグループでの125ミリの使用率は6割くらい、上位でフィニッシュした選手では9割くらいが125ミリの感じです。ロードレースでは圧倒的ですね。当時はまだマターしか選択肢がなかったので、125ミリの全選手がone20fiveでした。
現在はMPCにBONT、ROLLXなど複数のメーカーが出し始めました。しかしまだ各社一種ずつという状況で、選択肢はそうありません。特に雨用のウィールが出ていないことが、普及へのボトルネックの一つになっています。125ミリ公認のレースでも雨が降れば110ミリに戻さざるをえない。雨用の発売が待たれますね。

Matter wheelからは、one20fiveで硬さf0とf1の2種類がでています。マラソンではf1が人気です。その他インドア用のウィールも2種類ほど出しているようですが、こちらはアメリカにでも行かないと、なかなか使い道がなさそうです。

実際に使ってみてですが、完全にスピードが違います。練習では、5kmの周回コースで20〜30秒違います。同じ自分に1周で300メートル離されます。

あと気になるのは高さだと思いますが、まあ、これまで100ミリ、110ミリのときも同じ議論が繰り返されてきたことから考えて、さほど問題にはならないかと。少し走り方は変わりますが、実際日替わりで交互に履いても違和感はありません。20年前80ミリ径だったタイヤが90、100、110と年々大きくなってきた中で、おそらくは125ミリが最後だと思われます。時来りなば、ぜひチャレンジしてみましょう。

ところで125ミリですが、スピード競技だけと思うなかれ。フィットネス系でも3輪で展開しているように、単純にスケートとして新しい楽しさが開けます。コロコロ転がって進んでいく感じが強くて、めちゃくちゃ楽しいです。多少の悪路もなんのその。オフロードもありかもしれません。パワースライドは常に革新精神を失わないですね。普及しなかったものもありますが、いつもチャレンジする姿勢がすごいなと思います。


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