小説「ヒート2」を読了してみて
私の中で伝説的な映画としての座をしめるのが、マイケル・マン監督作品「ヒート」(1995)である。
中学生のときに初めて見て以来、10回以上はゆうに見ただろうか。細部へのこだわり、ハードコアなストーリー展開、映画史にのこる壮絶な銃撃戦。
劇中では、強盗犯ニール・マッコーリーをロバート・デ・ニーロが演じ、それを追い詰める刑事ヴィンセント・ハナ警部をアル・パチーノが演じていた。そして、ニールの片腕で弟分のクリス・シハーリスをヴァル・キルマーが演じていた。
そして今回読んだのは、その映画ヒートの続編にあたる小説で、映画を基点にその後と、過去にさかのぼって物語をつむぎ出している。
小説では主に、ニールの片腕だったクリス・シハーリスの視点から描かれ、それにヴィンセント・ハナ刑事がシカゴ市警にいたころが描かれる。それに、ウォーデルというイカれた連続強殺犯が加わり、登場人物たちの運命が交錯する。
ちなみに、Amazonの商品説明のページには以下のような文章が掲載されている。
小説というジャンルをふだんあまり読むことはないが、読んでいてここまで引き込まれるのは久しぶりという気がする。過去と未来という時間軸をいったりきたりするので、読み手はたぶん混乱するかもしれない。
マイケル・マンの映画に「ブラック・ハット」(2017)という作品もあるが、どこかそれを連想させるものがあった。国際世界を舞台にした裏取引など、全世界にスケールアップして物語が描かれているのが特徴的である。
なお、「ヒート2」は映画化も決定しており、当時の俳優たちは今や高齢になっていることから、配役をどうするつもりなのか気になるところだ。