社会人スポーツに参加してきた。

おれは休日には、ジョギングや水泳やハイキングをして過ごすことが多い。もともと運動が好きだったわけではまったくなく、コロナ禍になった不眠症を克服するために、日中はできるだけ体を動かすようにしているのだ。
 それも、一人で運動するだけでなく、チームスポーツ、球技をなにかやりたいと思っていた。具体的には、バレー、バドミントン、卓球のいずれかをやりたいと思っていた。バスケとかになると、動きが激しすぎでキツイと思ったし、フットサルはなまじ経験があるだけに気が乗らない。

そこで最近、社会人が参加できるスポーツイベントや、スポーツサークルをいろいろと探していたのだった。一方で、中年の未経験者が参加するのは、正直敷居が高いとも感じていた。そうやって見つけて、先日参加したのが「ド素人スポーツ」というNPO法人が主催する、“ド素人バレー”であった。

参加前に、気になっていたことはやはり、参加者の年齢構成。若い人たちばかりなら、40歳の自分は確実に浮くだろうな、と思っていた。あとは、そもそも参加者が集まるかどうか。これが一番大事なところだろう。 
 そして、実際に行ってみて、最初は「正直失敗だったかな」と帰りたくなる気持ちになった。10人前後の参加者で、ボリューム層は10代後半〜20代後半くらい。自分がちょっと場違いに感じられたのだ。しかも、おれの性格からなかなか人と会話をしづらい、必然性がなければめったに人に話しかけない、という面があった。
 とはいえ、はじめはウォーミングアップに始まり、ボールを使った練習、それから試合へと進み、だんだん慣れてくるとともに、なかなか楽しいものがあった。また、それなりの運動量にもなり、けっこう疲れるものである。主催者側も、こちらに適度に気を遣ってくれ、初回参加者が場に馴染みやすいように配慮してくれていた。
 こうしたスポーツを通じた交流は、その場の緊張をほぐして、初対面でも打ち解けやすいというメリットがあると思う。

今回、こうしたいいスポーツイベントを見つけることができたが、中年くらいの年齢層が参加しやすいスポーツイベントやサークルがもっと他にもあっていいのではないか? と感じている。具体的には、30代後半〜60代前半くらいの年齢層には、なかなか敷居が高いものがあるのである。
 ほとんど大半の日本人は、たぶん学生のときに部活や体育で運動するくらいで、卒業した途端にスポーツとは無縁になるのではないだろうか。そういう社会にもどこか問題を感じている。
 また、巷でみかけるスポーツジムは、運動にはなってもスポーツにはならないし、交流も生まれにくいと思っている。たとえば、今流行りの“〇〇ザップ”みたいなスポーツジムを街のあちこちで見かけることがあるが、こちらは専用のトレーナーがいたとしても一人ひとりの個人がトレーニングをするための場所だと思うので、「スポーツを通じた交流」とはまた違うと思うのである。

この団体は定期的にこのようなイベントを参加しているようで、来月以降も参加したいと考えている。ただ、個人的な問題点もある。
たとえば
●仕事がら、休みが不定期であり、土日祝日が休みとは限らないこと。このため、イベントに参加するためには希望休を出す必要があるかもしれない。
●自宅がある東京の多摩市から、開催場所の大田区や品川区まで、1時間半〜2時間はかかるということ。その距離と時間から、気軽には行けないところがある。
 そうはいっても、なかなか一人ではできない貴重なスポーツ体験、スポーツ交流ができるので、機会をつくって定期的に参加したいと考えている。月に1〜2回くらいの頻度で参加できればちょうどいいな、と思う。