仙台89ers:2021-22シーズン 第12節(12/18、19 Away Game vs山形 at 山形県総合運動公園)プレビュー
◯これまでの仙台
開幕後10月の好調さから一点、11月は対戦成績で負け越すなどなかなか調子が上がっているとは言えない仙台89ers。Ascend、すなわち目指す目標へ向かって上昇していきたい12月、西地区の強豪や東地区のライバルたちとの連戦が続きます。
12月最初の相手の熊本に対しては、その高い攻撃力によく対応したディフェンスが遂行でき、連勝を飾るなど幸先良いスタートを切ったかに見えたのですが、前節は佐賀相手に1勝1敗ととりあえずは最低限の結果。しかしながら内容は2GAMEとも仙台の弱点ともいえる部分を巧みに突かれて、勝負どころの4Qで自滅していく展開を繰り返してしまいました。
その自滅していく様は11月の山形戦から福島戦にかけて3敗を重ねた時の内容とも酷似しており、主力の怪我人増加という事情はあるにせよ、一刻も早い修正・改善が望まれるところです。
というわけで対戦相手の山形のインプレッションから行ってみましょう。
◯山形ワイヴァンズ
先月の第7節からちょうど1か月振りほどで今度はAwayの地で対戦。前回は仙台のホームでは1勝1敗、しかしながらその節から仙台は途中で自滅していく悪い癖がまろび出てしまっており、現在までその傾向が続いています。山形は現在順位的には1ゲーム差で仙台の一つ下の5位へぴったりとつけていますが、山形も今一つ勝ち星を伸ばせずにいるところ、前回対戦のイメージを持ってHOMEで仙台を叩いて浮上しようと目論むであろうことは必至です。
前回の対戦では山形は中島、河野といったガード陣や眞庭、サンチェス、ウィリアムズといったタレントのアウトサイドに要注意と思っていたらば、インサイドの番人かと思われたローソンJrに3Pを次々に沈められるという予想外の展開でそこからすっかり仙台はリズムを崩していってしまいました。
かといってアウトサイドにばかり気を取られていると中島や河野がアジリティ高く自ら切り込んでくることも考えられますので、本当に山形は厄介で曲者といえましょう。
また山形は仙台の次に一試合当たりの得点が少ないクラブではありますが、一試合当たりの失点数も仙台の次に少ないクラブでもあります。インテンシティの高いディフェンスが持ち味と仙台が自負するのであれば、その部分で山形に負けるわけにはいきません。
◯今節の展望
ここ何節かの仙台にみられる傾向として、オフェンスを気持ちよくできているうちはいいのですが、相手の強めのディフェンスなどでリズムを崩した途端ガクンと落ちる攻撃精度やそこからディフェンスまで波及してしまう自滅癖が出てくるところがあります。
また、メンタル的にも選手やHCがジャッジにイラつくシーンも結構目立ち、闘う相手を間違えているようなフシもところどころで見受けられます。特に藤田HCはB1とB2の違いにいまだにアジャストしきれていないのか、ベンチアクションが悪目立ちしすぎです。毎試合毎試合ベンチファウルを献上するようではいけません・・・。
とはいえ藤田HCの気持ちもわからないでもありません。B2のGAMEでは微妙な判定の時のビデオチェックは採用されていませんし、首を傾げるような笛を吹かれることも少なくありませんから。しかし、後からよく見てみるとミスジャッジでないほうが実は大半なのですよね。ミスジャッジというよりかはファウルの基準、これがGAMEによって厳しかったり緩かったり、試合毎だけでなくて、同じGAME内でのジャッジ3人の間でもバラツキがある印象はありますが・・・。
例えば前節佐賀戦でも仙台のファウルが多く取られていた印象はありますが、前節ではハンドチェックとブロッキングを厳しく取っていたように思うので基本的にマンツーマンで相手にプレッシャーを与えていく仙台のようなディフェンスにとっては不利だったし、佐賀はダブルチームをうまく使って身体を寄せてはいましたが手を使って止めに行くことをあまりしていなかった、というところで違いがあったと思います。
今節の対戦相手である山形も、ディフェンスからはいっていくという仙台と似たような持ち味のクラブですから、今節でも多分揺れるであろうファウル基準に激昂したり異を唱える前に、HCにはそういう基準なのだと冷静に見極めて選手たちに指示を送ってほしいですし、選手たちもHCと一緒になってフラストレーションを溜めていないで、試合の中でアジャストしていく必要がありましょう。HCや選手たちのGAMEに対する思い入れや熱さはとても好ましいものには違いないのですが、それがいきすぎて足を引っ張ってしまっては本末転倒ですからね。
とかなんとか言いましても、そもそも本当に強いチームなら、少しばかり不利なジャッジなどどこ吹く風で勝利してこそだと思うのでそういうメンタリティを89ersは会得する必要があるのかもしれません。
今節対戦の山形も本当に難敵ではありますが、仙台としては前回の山形戦から出だした悪癖を払拭するためにも、Awayの地ではありますがしっかりと連勝して突き放し、再度浮上のきっかけとしてほしい!
それではまた。
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