仙台89ers：2022-23シーズン　第34節（4/22,23 Home Game vs A東京 at ゼビオアリーナ仙台）プレビュー

◯これまでの仙台

前節のレビューはこちら。

前節は素晴らしい立ち上がりで先手を取りながらも、競った展開に持ち込まれ最後はほんの少しの差でかわされての悔しい逆転負け。他クラブの結果もあってまだ降格条件が残っており、B1残留決定とはいきませんでした。

そして前節も前々節茨城戦2Gameに引き続きの90失点超。インテンシティ高いディフェンスを武器にロースコアに持ち込んで勝利を狙う仙台のバスケがどこかへ行ってしまった感じです。しかし失点が増えてはいるものの得点もここ最近増えており、確定していないとはいえほぼ残留を手中にしたことで、なにかいろいろ試しているのだろうか・・・？と思ったり思わなかったり。渡部のベンチ入りが最近続いていますしね。

◯アルバルク東京

Bリーグ参入後、仙台がいまだに勝利を挙げることができていないクラブの一つ（あとは名古屋Dだけ）にして、千葉J、宇都宮、川崎とともにいわゆる「BIG4」の一角でもある強豪クラブ。今季はWeekDay Gameで2回対戦も、双方ともリーグ1の固いディフェンス力に阻まれとにかく得点が伸びずの敗北を重ねています。Homeで対戦時の54得点は仙台の今季最少。

前回対戦のレビューはこちら。

今季は序盤にややもたついたように見えるも、しっかりと勝ち星を積み重ねて東地区2位をキープ。今季の千葉Jの圧倒的強さや西地区4強の勢いの陰に隠れた感はありますが、今季なかなか勝ち星を挙げられずにCS進出を逃したディフェンディングチャンピオンの宇都宮や、中地区首位にはいるものの横浜BCの突き上げに苦しむ川崎を尻目にここまで40勝、強固なディフェンス力に裏打ちされたリーグ1の平均失点の少なさとともに「BIG4」の一角である矜持で安定の強さを見せています。

A東京は帰化枠のロシター、身体能力抜群のスペイン代表サイズ、堅実なビッグマンのカークととにかくインサイドが強力。この牙城を崩すのは一筋縄ではいかないどころではなく対戦する各クラブの悩みどころでもあり、リーグ1のディフェンス力の源といえましょう。またバックコート陣もキャプテン田中はけがで離脱しているものの、シューター安藤やバランスキーに吉井、司令塔のコブスなどこれまたオフェンスにディフェンスに力のある選手ばかりですし、その他も岡本、小酒部、かつて仙台でもプレイした笹倉、藤永、平岩など他クラブに行けばスターターを張れるような選手ばかりの層の厚さとレベルの高さを誇ります。

◯今節の展望

ここ最近の仙台が見せる「点を取りにいく」戦い方を続けるのか、それとも原点に立ち返って「ディフェンスでの我慢比べ」を挑むのかで大きく変わってきそう。

前者とした場合、まずはA東京の屈強インサイド陣にどう対処するのか。好調トーマスのスキルやバーレルのインサイドワークでどこまで対峙できるかがまずは注目どころ。あとはシュート精度に波がありすぎる仙台ではありますが、P&Rやスキップパス、キックアウトなどを駆使してオープンシチュエーションを作り、かつしっかり3Pを決めきることができるのか。A東京の強力なディフェンスを掻い潜ることは至難の業ですが、強い気持ちでアタックをしてほしい。

後者であれば、ここ最近少し日本人選手のインサイドアタックにやられるシーンが多いところをどこまで修正できたか。ディフェンスがよくできていた時に比べるとショウディフェンスやスイッチの脚がすこし落ちているところがあるのは気がかりで、連戦の疲労の中どこまで愚直に遂行できるのかが注目どころ。前回の対戦ではカークとロシターはまずまず抑えられていたもののサイズにやられた部分は大きかったですし、シューター安藤には気持ちよくはシュートを打たせなかったものの、バランスキーやコブスのアウトサイドを止めきれなかったりとオフェンス面でも多彩な引出しをもつA東京をディフェンスで止め切るのもなかなか至難の業ではありますが・・・。

と、結局A東京を打ち倒すのはいずれをとっても至難の業、しかしオフェンスディフェンスがかみ合えば決して不可能ではありません。藤田HCの采配とそれに応える選手たちの奮起に大いに期待しましょう。

前節で敗れはしたものの、残留を争う富山が敗れたことで残留が決定したかと思ったら、北海道との絡みで降格条件が残ってしまい（仙台が残り全敗、北海道が仙台以外に全敗、富山・滋賀が残り全勝となった場合、仙台・北海道・富山が18勝42敗で並び、この3クラブ間の勝率で仙台が一番低くなるため降格となる）、残留決定は今節以降に持ち越しとなっています。しかし他クラブ云々などはこの際もうどうでもいいこと、ぜひともHomeで勝利して自力で残留を確定させてほしい！

それではまた。