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仙台89ers:2022-23シーズン 第98回天皇杯バスケ3次ラウンド一回戦(10/29 Central Game vs 名古屋D at ウインドヒルくしろスーパーアリーナ)プレビュー

◯これまでの仙台

ここまでリーグ戦を5節9Gameをこなしてきて3勝6敗の仙台。昇格組ということで相当苦しいシーズンになることも予想されましたが、ここまで1勝2敗のペースはまずまずと言えそうな内容。さてリーグ戦は10/26開催の第5節をもって一旦中断、このバイウィーク期間はB1B2クラブの参戦が始まるこの天皇杯3次ラウンドと、11月に予定されているバスケW杯アジア予選Windows5が開催されることとなっています。

かつては「オールジャパン」とも呼ばれていた天皇杯ですが、文字通り日本全国のクラブチームや企業チームが参加して日本一の座を争うトーナメント戦として、リーグ戦のタイトルよりもむしろ格上のタイトルであり、皆がこのタイトルを目指していたところがありました。Bリーグが発足しB1が国内最高峰のリーグとなった今でももちろん天皇杯は日本バスケ界2大メジャータイトルとして健在です。

昨年からB2クラブもトーナメントに入るようになり、昨年B2の仙台はB1広島と戦い惜しくも敗れるという結果。B2クラブでは香川が3次ラウンドを突破するなど、トーナメントならではの番狂わせもありました。

今年の3次ラウンドの開催地は釧路、長野、津、宮崎で、仙台は釧路ブロックへ配置。まずは29日に名古屋ダイヤモンドドルフィンズと対戦、勝ち上がれば30日に広島-滋賀の勝者と対戦というスケジュール。

◯名古屋ダイヤモンドドルフィンズ

元NBL、JBLの三菱電機が母体のクラブで、Bリーグ参入後はタイトルこそはまだありませんが、中〜上位を常にキープしている名門クラブの一つ。昨季もCSには西地区3位でストレートイン。

名古屋Dは仙台ファン・ブースターにとっては意外と縁のあるクラブで、昨季から加入のバーレル、今季加入の小林の前所属ですし、もう少し遡るとB1初年度の仙台のメンバーだった熊谷が三菱電機からの移籍、菊地が仙台から名古屋Dへ移籍して以来今季も所属しています。

さてここまでのリーグ戦での名古屋Dといえば、とにかく高いオフェンス力で対峙する相手をことごとく粉砕してきた印象。100点超えのGameはすでに3つ、その他も軒並み80点90点台の得点を叩き出して平均得点は92.7点という破壊力。

チームを引っ張るPG齋藤や須田、張本といった日本代表候補選手やエサトン、クラーク、日本の高校でプレイしていたンドゥール、アジア枠のパークスJRといった外国籍選手はいずれも質が高く、内外厭わぬ高い得点力を誇ります。

特筆すべきはチーム3P成功率の高さで、全B1クラブでここまで唯一40%を超えるというスタッツ。個人で3P成功率が40%を超えてくると個人タイトルも狙えるレベルですから、チームとしての40%超えは脅威の一言です(ちなみに仙台のチーム3P成功率が33.5%で8位なのですからその凄さがわかるというもの)。

◯3次ラウンド(一回戦)の展望

クラブインプレッションで書いた通り名古屋Dは現在最も平均得点が高いクラブな一方、仙台は2番目に低い平均失点のクラブと正に反対の性質を持つクラブどうしの対戦です。

仙台としては強豪と目される三河、宇都宮、A東京のみならず、ここまでの対戦相手全てに対してその強固なディフェンスを披露してきましたが、今回はこれまで対峙したクラブをさらに上回るオフェンス力を持つクラブで、仙台のディフェンス力がどこまで通用するかが注目されるところ。

名古屋Dのオフェンスの起点はやはり齋藤になりましょうから、A東京戦でコブス相手に見せたしつこいマークディフェンスを遂行して、齋藤のアシストや3Pをまずは極力減らしたい。外国籍+帰化枠orアジア枠という面ではバーレル・トーマス・小寺がインサイドで踏ん張りたいところですが、名古屋Dはンドゥール以外の3人には外からのシュートもありますので要注意。A東京戦の序盤のように外、内、外、内と翻弄されてしまうようだとつらい状況に陥る可能性があるかもしれません。

オフェンスでは直前のリーグ戦から中2日、前日は釧路までの移動に費やすであろうことを考えると調整時間がほぼほぼ取れなかったであろうあたりは少し気がかり。 名古屋Dと3Pの打ち合いになっては分が悪そうなので、仙台としてはA東京戦でも結構効いていた外国籍選手の力量でもってインサイドから打開を図りたい。インサイドに名古屋Dのディフェンスを収縮させることができれば岡田やブース、加藤らのアウトサイドも活きてくるはずです。

奇しくもこれまでのB1の「ホコタテ対決」となったわけですが、仙台としては天皇杯はリーグ戦とはやや異なり敗れたところで失うものは何もありません(もちろんできるだけ勝ち残ってほしいですがw)。あくまでチャレンジャー、「Grind!」の精神であまり多くないであろう好機を活かして名古屋Dを撃破できるといいですね。

名古屋Dを首尾よく退けられたとすると次は広島と滋賀の勝者との対戦が待っています。広島は目下絶好調、現在リーグ5連勝中で西地区の首位につけています。滋賀はやや苦労していますが広島とはリーグ戦ですでに対戦していてその時は2つ敗れたとはいえほぼ互角の闘いをしていてどちらが勝ち上がるのかは全く読めません。

とはいえそんな先のことを気にしても詮無きこと、まずは目前の名古屋Dとの対戦に持てる力をぶつけて勝利をもぎ取るべく、ワタクシたちもダイキエンを続けて参りましょう。

それではまた。

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