仙台89ers:2022-23シーズン 第1節(10/1、2 Away Game vs京都 at 京都市体育館)プレビュー
◯これまでの仙台
新シーズンに突入して9月は精力的にPSMをこなしてきた仙台。そのうちいくつかの試合はバスケットLiveや現地で観戦をしてきましたが、簡単なレビューは以下にて。
・9/3vs宇都宮、9/10vs琉球
・9/16vs岩手
9/11琉球のGAME2と9/17TOHOKU CUPエキシビジョンマッチ青森戦(非公開)は観戦できませんでしたのでコメントはなし。
・9/24vs福島
HOMEで唯一のPSM、クラブもあの手この手で集客を図った結果、PSMにして2,800人の観衆を集めた中で開催したところを、ワタクシも現地にて観戦。
TOHOKU CUPで腰周りを痛めたトーマスはこのGAMEもDNP。レギュラーシーズン開幕までに間に合えばいいのですが。シーズン前のこの時期に周囲とのケミストリーを高められないのも少し心配。
前半は今季初めてのHOME GAMEに対する期待感に反してTOHOKU CUP岩手戦のビデオを見ているような低調ぶり。ブースの3Pこそだいぶタッチが良くなってきたようで前半だけで3本沈める活躍でしたが、それ以外は前に出る福島のディフェンスにターンオーバーを重ねてはオフェンス機会を失うばかりの展開。
守っては相手のピックアンドロールに対するスイッチやディナイがなかなかうまくいかずに日本人選手の切り込み中心に得点を重ねられるなど、岩手戦の流れをそのままなぞるかのような展開に終始。
それでも福島のマーフィーがこのGAME不調だったこともあり、失点は34にとどめるも得点が28という低調さ。レギュラーシーズンが心配になるような嫌な雰囲気が漂います。
しかし後半は岩手戦のようにズルズルいくことはなく、ディフェンスからしっかり立て直して福島の攻撃を封じることに成功(とはいえマーフィーが本調子だったらどうだったか・・・)。
ディフェンスで流れを掴むとオフェンスもリズムを取り戻し、渡辺のアタックやバーレル・小寺のインサイドなどで徐々に強みを発揮し出すと3Qで一気に逆転、そのまま10点前後の差を保ち続けGAMEをクローズ、HOMEでのPSMをなんとか勝利することができたのでした。
昨今競技レベル向上が著しいB2、B3ですから、侮ると痛い目に遭うということに岩手戦で懲りたのか、同じ轍を踏まなかったのは良かったと言えましょうか。
◯京都ハンナリーズ
仙台と同様にbjリーグ出自のクラブとしてBリーグ初年度からB1リーグに参画しているクラブ。今季仙台加入の加藤の前所属先にして、片岡もかつて2シーズンほど所属していましたね。その片岡所属時の2017-18シーズンにはB2に降格していた仙台や秋田を尻目にCSに進出するなど躍進ぶりを見せました。それ以来CS進出は果たせていないものの、地区内では中位をしぶとくキープしB1で闘い続けてきています。
しかし近年はやや成績が下降ぎみで、昨季は序盤の16連敗や終盤の11連敗が大きく響いて西地区で9位/11クラブ、総合順位でも19位/22クラブとかなり厳しい結果となっていました。
今季ロスターとしては昨季から残留は4人、新規加入が9人と選手を大幅に入れ替えテコ入れを図った上で順位回復を狙うシーズンになりましょうか。たしか経営層も変わったんでしたっけ。
新規加入選手のうち外国籍が3人、アジア枠が1人、日本籍カウント1人となかなかにイカついメンバー構成。さらには昨季福島にいた水野が新潟から移籍してきており、仙台の手の内を知るメンバーがいたりするのは仙台にとっては要注意か。仙台にも昨季京都所属だった加藤がいるものの、京都の方は大幅にメンバーが変わってしまっているために京都的にはそこまで脅威にはならなそう。
また今季からHCとして指揮を取るのは名将と目されそのキャリアも申し分ないロイ・ラナ氏で、その舵取りも大いに注目されるところです。
◯今節の展望
9月は精力的にPSMをこなしてきた仙台と対照的に、京都は予定されていたPSMは1試合かつそれが中止となっており、非公開の練習試合はこなしていたのだろうとは思いますが、外からはどんなチームに仕上がってきているのかがあまりわかりません。じっくりと練習を重ねてチームのケミストリーを高めていたかもしれないし、大幅に入れ替わった選手間でHCの指導ももしかしたら浸透しきれてないところがあるかもしれないし、と展望のしようがないな、というのが正直なところ。
なので仙台のPSMでの戦いぶりから考えていくと、仙台は前半の入りがふわっとしてしまってオフェンス面でのミスが多くなっているのがとても気になります。後半になるとディフェンスのインテンシティを高めて盛り返すところもあるのですが、そこは今季のステージはB1、序盤で簡単にリードされてしまっては後半取り戻すのも至難の業になりましょう。
オフェンス面からみると、得点力に長けたトーマスが東北カップで腰回りを少し痛めてしまいPSM福島戦もDNPだったわけですが、一人で局面を打開できる力のあるトーマスがロスターにいるいないで展開は大きく違ってきそう。
またディフェンスではPSM数試合を見た限りでは、先に書いた前半の入りがふわっとしている時間帯で相手のピックアンドロールからのガード陣の切込みに対してディナイしきれず振り切られたり、あるいはスイッチの意思疎通が悪くぽっかりとコースを開けてしまったり、というシーンがしばしば見られたのは少し心配。そうやって中への切込みを許すことでディフェンスが中へシュリンクしたところでキックアウトから3Pを沈められるシーンも散見されました。
PSMでまろび出た課題についてはしっかり修正してくれるものと信じてはおりますが、仙台は強豪ぞろいの東地区に所属している以上、中地区・西地区のクラブからどれだけ勝ち星をもぎ取ることができるのかが今季のポイントになってくるのは間違いありません。京都との対戦の後は再びアウェイにて三河との対戦となりますが、自分たちのストロングを見失うことなくしぶとく戦って、願わくば京都と三河から合わせて2勝はもぎ取ったうえでホーム開幕戦の昨季チャンピオン宇都宮との対戦に臨みたいものですね。
さあ、いよいよ仙台89ersの6季ぶりのB1での闘いが始まります。巷間での下馬評を覆し、CS進出、いやさ優勝を目指すべく我々も熱く熱くダイキエンをしてまいりましょう!
それではまた。
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