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仙台89ers:2023-24シーズン 第3節(10/21,22 Away Game vs 千葉J at 船橋アリーナ)プレビュー


◯これまでの仙台

第2節のレビューはこちら。

第1節で強豪A東京、第2節では上位への巻き返しを図り力をつけている大阪との対戦はいずれも連敗、仙台は開幕から4連敗。課題のオフェンス力も振るわずあまり得点が伸びない中、失点は昨シーズンと比べて増加傾向と今季目標の勝率5割に向けては前途多難なシーズンの船出となってしまいました。

第1節、第2節を振り返るに、結構似たような形の展開になってしまったのは気になるところ。一方が1Qでのふわっとした入りから先制パンチを食らって大量ビハインドを背負っては最後まで響いて如何ともし難い形(1節では一時逆転するカムバックこそ見せましたが)、もう一方は逆に入りが良かったGameも後半で息切れ、というパターン。

一部の局面を見れば仙台の持ち味のディフェンスがよく効いていたり、仙台が目指す形のオフェンスが見られたりはするのですが、やはりオフェンスでの最後の「シュートを決め切る」部分がまだまだ拙い。いいパス回しで相手ディフェンスを崩してフリーなシチュエーションを作っても、肝心のシュートを外すシーンが流石に多すぎて、次第に前のめりになってはカウンターを食らい、ディフェンスのリズムを崩してしまう状況がしばしば。

この4Gameのスコアを見てみると、大阪とのGame1以外は必ず30失点前後のビッグQを作られてしまっています。良くない時間はしっかりとしたディフェンスで我慢できれば、と言いたいところですが、ディフェンスし続けているだけでは得点できませんし、ディフェンスにパワーを割くとオフェンスの精度がまた悪くなる、という負のスパイラルになってしまいます。どうにか良くない時間を減らしてディフェンスの負担を軽くしていく必要がありそうです。

◯千葉ジェッツふなばし

昨季はレギュラーシーズンでB1最多連勝記録の金字塔を打ち立てた強豪の一角。その連勝を止めてみせたのがほかでもない我が仙台89ersで、昨季仙台のBest Gameだったのは間違いないところ。しかしその千葉Jの大型連勝の端緒も仙台だったのはちょっとモニョる感じがしたりしなかったり。

そのレギュラーシーズンでの圧倒的な成績のまま駆け上がったCS決勝の相手は琉球で、Bリーグ発足以来初となるbjリーグ出自クラブ同士の闘いになったのはちょっと胸が熱くなりました(千葉Jは種々の事情でNBLへ転籍しましたが)。決勝では琉球の総合力の前に屈して優勝は逃しましたが、依然Bリーグでも随一の強豪の地位を確固たるものにしていて、今季はBリーグと並行してBリーグ第2位のクラブとしてEASLにも出場中。

昨季はHomeで3Game、Awayで1Game対戦していて、その唯一のAwayでのGameでは上にも書いた会心の勝利を掴んだものの、Homeでの3Gameでは昨季唯一の100失点を喫したGameなど力関係通りの力負けばかりでした(その103点とられたGameは仙台らしからぬボコボコの殴り合いで仙台もシーズンハイの96点を取ったものでしたが)。遡ると仙台は2016-17シーズンにも千葉Jから勝利をあげていて、もしかしたらA東京よりは相性がいいのかも?

昨季のメンバーからは帰化枠のエドワーズが宇都宮へ、スキルフルなオールラウンダーのローが琉球へ、3Pシューターのスミスが海外クラブへそれぞれ移籍。日本籍選手では佐藤が名古屋D、高橋が新潟、米山が富山と多くの選手がチームを去っています。しかし代表選手の富樫や原、能力の高いセンターのムーニー、堅実なカードの西村、仙台でも人気を博した荒尾などは継続、中心線にはしっかりと筋は残っている様子。

新加入は帰化枠に元代表のブラウン、外国籍には実力の程は未知数ですが日本初のプレイになるマッツとステフェンズを獲得。昨季のローやスミスのことを想うと、この2人も実力ある選手と思われます。日本人選手としてはなんと言っても東海大を中退しての加入となるゴールデンルーキー金近で、この2節で早くも存在感を発揮している模様。

開幕節では昇格クラブの長崎にAwayの地で思いもよらぬ連敗を喫してしまいましたが、前節ではその敗戦ショックを感じさせることなく信州の粘りに手を焼きながらも連勝して星勘定は2勝2敗の5分。さらに上のほうでも少し触れていますが、今季はEASLにも参加ているためやや過密気味なスケジュールの中、EASLでもグループリーグを目下2連勝中と決して調子が悪いわけでもなさそうです。

◯今節の展望

正味な話、A東京との対戦時同様強豪相手にあまり勝ち筋が見えません。千葉Jはムーニーが負傷のため第1節のGame2から欠場が続いていますが、そんな中でもEASLグループリーグ2連勝、第2節には信州に連勝と地力の高さに変わりなし。ただ第3節を控えた水曜にEASLを敵地で戦いかつ延長までもつれ込んでいたあたりで千葉Jの選手たちのコンディションに影響を与えている可能性もあって、つけ入る隙が無いわけでもなさそうです。

相手のコンディション状況如何を期待しなければいけないのも情けない話ですが、現状そのぐらいの力の差は歴然ということ。仙台は全てが噛み合ったベストな試合運びをしてはじめて勝機も見えてくるというものですが、ここまで2節の闘いをみるとまだまだ噛み合わない部分が多いのが現状で、第2節からの1週間でどこまで修正できているでしょうか。

ただ千葉Jにとってもインサイドの番人たるムーニー離脱は計算外のところももちろんありそうなので、仙台はインサイドから優位性を保つことができるとチャンスは広がる可能性も。とはいえエース富樫はここまでスコアリングが絶好調、PPGが22.8と目下リーグ2位。ていうか1位の横浜BC河村の29.8ってなんなんだ・・・。それはさておき、仙台としてはやはり富樫を勢いに乗らせてはいけません。青木、小林、渡辺の粘りに期待したいところ。

富樫以外にもかなりベテランの域になっているとはいえブラウンのそのフィジカルを十二分に使ったスコアリング能力は健在ですし、新外国籍のステフェンズも仙台のトーマスと同等のスタッツを残していますが、3Pのアテンプトが多く、昨季のスミスのイメージかも。そのほかにも強固なディフェンダー原もその身体能力で隙あらばゴールを陥れてきますし、ゴールデンルーキーのが金近もPPGは10を超えるなどまったく油断のできないラインアップです。

仙台もなかなか苦しい中ですが、それでもまずはトーマス・ブースを軸としたスコアリングをゲルンとバックコート陣が下支え、という形はあまり変わらなそうですし、しっかり組み立てたセットプレイオフェンスが中心になりそう。あと期待したいのはここのところ少しもたつき気味ではありますがやはり渡部。金近が千葉Jで存在感を見せている中、関東学生トップのスコアラーと称された渡部ができないはずはありません。その持てるポテンシャルの覚醒が待たれます。

手強いどころではない相手とAwayの地での対戦ではありますが、ワタクシ今節も前節に引き続き現地にてダイキエンをして参ります。2Gameともチケット完売の超ドAwayの中でのGameではありますが、前節よりは現地に駆けつけてくれる仲間はずっと多いでしょうから昨季千葉Jを打ち破ってみせたGameの再現ができるよう仲間たちとともにしっかり後押ししたいと思います!画面の前でもダイキエンをよろしくお願いします!そして今季初勝利を掴み取りましょう!

それではまた。


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