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仙台89ers:2024-25シーズン STARLUX presents 仙台89ERSクラブ創設20周年記念国際親善試合(2024/9/5 vsフォルモサ・ドリーマーズ(台湾) at カメイアリーナ仙台)短評&選手ファーストインプレッションその2

◯はじめに

8/31に山形県南陽市で開催された山形vs仙台に続く、今季のPSM第2弾はHomeでの国際親善試合。タイトルにあるように、今季仙台89ersが創設20周年を迎えるにあたっての記念行事の一つでもあります。

山形戦では青木、渡辺、フェリシオが帯同するもそれぞれコンディション調整等でDNPとなり9人で闘い、粘る山形を何とか振り切って今季初勝利。Homeでの今季初Gameにあたる今Gameでも勝利をあげて、この後続く東北CUP、天皇杯へと弾みをつけていきたいところ。

また今Gameでは鳴り物入りで加入したフェリシオ、コンディション調整中の青木や渡辺の出場があるかどうかも注目です。


◯Game(9/5 19:00 TO)仙台90フォルモサ68

エントリーメンバーとスターターはこちら。

今Gameもエントリーメンバーは12名ですがヤンがGame前アップに参加せず、おそらくコンディション調整でDNP。フェリシオは出場しそう。スターディングガードは今Gameも多嶋で、青木、渡辺の出場はありやなしや、というところ。

今季は昨季までメインで使用していたゼビオアリーナ仙台が改修に入っているために、Home Gameは全てカメイアリーナで行われることになっています。ということで、観戦環境においては国内でも屈指のゼビオアリーナとはそのやや古びた感じの施設がどうしても比較されてしまうところですが、会場に入って驚いたのは、アリーナ席後方のリボンビジョン。ゼビオアリーナの全周リボンビジョンにも負けず劣らずの情報量でいい感じ。また水戸のアダストリアみとアリーナ、太田のオープンハウスアリーナなどを参考にしたのでしょうか、客席の照明を少し落としてコートに集中して照明をあててコートを浮かび上がらせるような演出の中でGameが行われる模様。クラブも非日常空間の創出にいろいろ工夫を凝らしているのがわかります。

以下短評。

立ち上がりはブースの3Pから始まるも、その後はややタッチが上がってこない仙台に対してフォルモサは内外バランスよくシュートを決めていき先手を取っていく。1Qの中盤から待望のフェリシオがコートインすると、フェリシオのインサイドで身体を張ったプレイからリズムが生まれ始めるものの、日本人選手のシュートタッチは今一つのまま1Q終了時は16‐22の6点ビハインド。ブースやキッドのシュート力はいつも通りだし、期待のフェリシオも間違いなさそうというところで日本人選手がもう少しスコアリングにからめるともっといい感じになりそう。

2Qは立ち上がり早々、すでに開幕に向けて状態が上がっていそうなブースを中心としたスコアリングで一気に逆転。そのまま勢いをつけていきたいところも、要所で少しまだシュート精度を欠く場面が見られて突き放してリードをさらに広げるまではいかない。先の山形戦でもスコアリングが停滞した時間帯がしばしばあったが、この2Qでも40点を取ってからは2Q終了まで2分強ほど得点ができずにフォルモサの追い上げを許してしまい40-40のタイスコアで前半が終了。オフェンスが思うようにいかない時の対処法は改善の余地がありそうだが、そこは今後のケミストリーの高まりに期待したい。

後半になると、山形戦と同じように仙台のディフェンスの圧が高まる。その中心はまたしてもタリキ。仙台はクラブカルチャーに合致する素晴らしい選手をとれたのではないだろうか。ディフェンスがよくなるとオフェンスにもリズムが生まれるのは自明のことで、渡辺の技ありステップバック3Pと半澤のコーナー3Pが連続で決まるとリードはあっという間に11点、フォルモサもたまらず後半1回目のTO。その後も仙台のディフェンスは冴えわたり、3Qはフォルモサの得点を6分間で5点しか許さず、3Q終了時点でも14点にとどめさせる。ギアが上がった時の仙台のディフェンスの強固さは今季もキープできそう。

4Qになると少しフォルモサが移動による疲れもあるのか少しシュート精度が落ちてくるなど精彩を欠き始める。仙台のほうはますます勢いに乗ってきて、石橋が持ち味の3Pを決め切るなどフォルモサの隙を次々に突いてキッドの連続3Pなどで得点を重ねるとリードはあっという間に20点に。その後もしっかりしたディフェンスで締めては得点も着々と重ねていくと最終的には90-68と快勝で国際親善試合を締めくくった。


◯選手インプレッションその2

前回山形戦で出場がなかった選手のインプレッションを書き綴りますが、青木は今Gameもコンディション調整のためDNPでした。次のGameはもう東北カップということになるので青木についてはその時のGameレビューの中で触れていくこととして、シーズンイン直後の個別のインプレッションは無しとしますので悪しからずご了承ください。

PG:#15渡辺翔太

ケガの具合が気になるところではありましたが、もうすっかり癒えているようでなによりの大活躍で今GameのMVPにも選ばれました。ケガの影響も気になるところも、いつも通りのバチバチのディフェンスと、要所で見せる3Pや技ありフローターなどで存在感を見せつけてくれたのは頼もしい。圧巻だったのは相手ディフェンスをかわすステップバックからの3Pをしっかり決めたところ。これがあると、対峙する相手は切れ込んでくるのか外から来るのか迷うことになるので、大きな武器になりそう。千葉Jの富樫、横浜BCだった河村、名古屋Dの斎藤、島根の安藤など、リーグの優れたPGはわずかなスキから自分のスペースを作ってぐいぐい3Pをねじ込んできますから、渡辺ももっともっとスコアリング感覚を研ぎ澄ませて仙台の得点源の一つとなれるぐらいになってほしいですね。

C:#6クリスティアーノ・フェリシオ

先の山形戦では合流間もないこともありDNPでしたが今Gameではしっかりオンコート。その期待に違わずインサイドで身体を張りつつ、ディフェンスリバウンドを掴んだと思うとすぐさまバックコートに駆け戻るスピードもあり、昨季ゲルンが担っていた部分は十二分に補えそう。しかしながらP&Rなどで少し息の合わないことも見られたあたりは今後の選手間のケミストリー向上に期待したいところです。


◯最後に

全体的な流れを見てみると、前回のPSM山形戦でも見られたようにややスコアリングが停滞する時間ができるのは気にかかるところではありますが、その辺は日本人選手がもう少しスコアリングのところで貢献していければチームとしての総合力も上がっていくことでしょう。ディフェンスについては、PSMというところでそこまで相手もガチ目ではなかったかもしれませんが、仙台の持ち味であるディフェンスのインテンシティの高さは今季もしっかり継続できていそうなのは観ていて安心できるところです。

さあ、次は青森での東北カップ、ディフェンディングチャンピオンとして連覇を狙います。ここまでの2つのPSMでまだ足りないところもいろいろ見つかったことでしょうから、そうしたところは少しでもつぶして臨んで万全に近い形で臨んでほしい。

その東北カップですが、ワタクシも青森の現地でダイキエンをしてまいりたいと思います。久々の青森開催と青森ワッツの新本拠地のカクヒロアリーナ(青森市総合体育館)でのGameもとても楽しみ。現地でダイキエンをされる方も多数おられると思いますが、連覇を達成すべくしっかり後押ししてまいりましょう。残念ながら現地へ赴けない方も、東北カップは全試合バスケットLiveでの中継が予定されているとのこと、画面の前から89ersへ勝利の念を送りましょう。

それではまた。

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