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仙台89ers:2021-22シーズン 第13節(12/25、26 Away Game vsFE名古屋 at 名古屋市枇杷島スポーツセンター)プレビュー

◯これまでの仙台

11月は対戦成績で負け越すなどやや低調だった内容に対して捲土重来を期して臨んでいるであろう12月の仙台89ers。しかしながら12月からの対戦相手は熊本に始まり佐賀、山形、今節のFE名古屋、越谷、年が明けると香川と強敵、難敵が続きます。

その12月、ここまでは5勝1敗と11月と比べるとかなり良い成績できており、前節終了時には地区2位越谷、3位福島とは勝敗数で並ぶまでに持ち直してきました。

熊本戦では突出した個の能力をうまく押さえ込み連勝した一方、佐賀戦では逆に個の力に屈する形で一つ落としてしまいます。その佐賀戦、11月によく見られた自滅癖が勝った試合でも負けた試合でも出てしまっていたのはかなりの不安要素。11月の不調のきっかけを作ってしまった山形戦もどうなるものかと思っていましたが、少しその悪癖は顔を覗かせたものの、持ち味であるインテンシティ高いディフェンスでしっかりと踏ん張ることができ、アウェイの地で価値ある連勝を果たせました。

喜久山、岡田といった新戦力の加入や怪我人の復帰など明るい要素も見え始め、この勢いのまま、今季B2の盟主となろうかというFE名古屋に当たっていきたいところです。

◯ファイティングイーグルス名古屋

オールドファンには「豊田通商」の名でもお馴染みのその歴史は60年余の古豪。今でも正式には頭に「豊通」がつくんでしたっけ(山形のパスラボみたいな感じですかね)。長く日本リーグ、JBL2、NBDLなどで活躍しており、日本リーグ時代には1度の優勝、JBL2時も3度の優勝と古豪であるだけではなく、実力も備わっているクラブです。

Bリーグ発足時にプロ球団として生まれ変わり、まずは諸条件の関係上B2リーグから出発となりました。以降、B2では常に地区上位に鎮座する実力者とは自他共に認めるところでしょうが、実は今季もライセンスがB2のまま。目下B1ライセンスに向けての課題は5000人収容可能なアリーナの確保と、バスケ激戦地愛知での集客力のアップというところでしょうか(何しろ愛知県内にB1で名古屋D、三河、三遠、B3でアイシンAW、豊田合成がひしめく他にWリーグクラブもある・・・)。

ライセンス獲得への諸条件のクリアはもちろんクラブフロントが中心となって鋭意努力されていることでしょうが、やはり勝つことが一番のプロモーションと言わんばかりに、今季のロースターはB2クラブの中でも破格の勝利への本気度を見せてきました。

特に昨季のB2個人タイトルホルダーである得点王ランダル、アシスト王石川、3P王相馬の獲得には戦慄を覚えざるを得ません。流石にリバウンド王のバッツ、ブロック王のミラーまでは獲得しなかったものの、その他の新規加入選手も昨季群馬のゴール下を支えたクウェリ、B1名古屋から実力派ガードの笹山、そして日本代表として目下売り出し中のルークなど全く隙がありません。

こうした力のある選手を集めてくると、チームとしてのケミストリーに問題を起こすことは得てして多いものです。しかし今季のFE名古屋にそうした傾向も見られないのは、現在B2リーグで総失点数が最小、すなわちしっかり組織だったディフェンスができているであろうことが明白であるからこそで、ケミストリーにも大きな問題は無さそうです。

オフェンスのほうは総得点で熊本に1点およばずリーグ2位と得点力も上記の新加入選手たちがその力を如何なく発揮しているのでしょう、全く申し分なしで、昨季の群馬よろしく現在まで3敗しか喫することなく東地区どころかB2全体で1位を独走中なのは皆さまご存知のとおり。

◯今節の展望

・・・とまあFE名古屋のインプレッションを書いているだけで気分がどんよりしてしまうのですがw、仙台側に希望がないわけではありません。仙台もインテンシティ高いディフェンスが売りのクラブですし、実際総失点もFE名古屋に次ぐ2位。ここまで8敗を喫している中でのこの失点数なのですから、ここは自信を持っていいところでしょう。とくに総得点現在1位の熊本からはディフェンスで上回りスイープもしているわけですから。

それでは今節、強敵FE名古屋からどうやって勝利をもぎ取ろうかとした時に、まずは熊本戦でそうだったように、しつこいディフェンスから仙台のペースに持ち込み、FE名古屋の攻撃力を封じることが第一歩と言えそうです。しかしFE名古屋もディフェンス力が相当高いので、お互いバチバチのディフェンスの中、いかに有利な形でゴールを陥れることができるかで勝負の行方が見えてくることでしょう。

ゲーム展開としてはかなり玄人好みのとてもディフェンシブなGAMEになりそうな気がしたりしなかったりするわけですが、そうなると一つのジャッジが起こすあやがGAMEを左右してしまう可能性もあります。B2担当のジャッジもそこまでレベルが低いとは思っていませんが、願わくばしっかりゲームの流れをコントロールできて、ブレない一貫性のあるジャッジをしてくれることを願うばかり。

あともう一つ、仙台は昨季、あの無類の強さで昇格していった群馬のレギュラーシーズン5敗のうち、3敗をつけ唯一負け越さなかったクラブでありました。とあるバスケットボールライターをして「B2で仙台だけは群馬と普通にバスケをしている」と言わしめたぐらいですので、是非とも今季もその再現をしてFE名古屋の独走を阻止し、より面白く混沌としたリーグ戦としていきたいところですね。

今節はさすがに現地に馳せ参じることはできませんが、画面を通じてしっかり黄援することといたします!

それではまた。

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