仙台89ers:2023-24シーズン 第6節(11/4,5 Home Game vs 横浜BC at ゼビオアリーナ仙台)プレビュー
◯これまでの仙台
第5節のレビューはこちら。
今季開幕からA東京と大阪相手に4連敗と苦しいシーズンの立ち上がりとなっていましたが、A東京は異次元のディフェンス力を誇るクラブ、大阪は真逆でとてつもないオフェンス力を誇るクラブとしてそれぞれ東地区西地区の首位に君臨中だったりするのは少し驚き。そんな2クラブに勝てるチャンスもあったのでつくづくもったいなかったな、と思うも今となっては詮無きこと。
その後の第3節〜第5節で4勝1敗とし、現在は群馬と同勝敗数ながら東地区で4位にまで浮上、今季の目標たる30勝のペースに近づく4勝5敗の星勘定まで戻してきました。もっともこの3節の対戦相手はいずれも選手をけがで欠いていたりで少しチームコンディションが良いとは言えないところがあったのは事実ですが、昨季はそうしたこちらに分があると思われる相手にお付き合いしてしまって勝ちきれないGameもしばしばあったことを思うと、しっかり勝利をあげられるようになったのは昨季からすると成長している部分かもしれません。
一方その仙台も澤邊、トーマスが現在怪我で離脱とチームコンディションが決して万全とは言い切れず、それぞれの復帰時期も未定な状況。特に仙台のエーススコアラーでありディフェンダーでもあるトーマスの離脱はなかなか厳しい。それでも前節はそのトーマスの不在を全員でカバーするべく、ブースやゲルンの外国籍が奮闘すれば阿部を筆頭に日本人選手もアタックする姿勢が効果を挙げているのは素晴らしい。特筆すべきは昨季の課題だった得点力が改善の傾向にあることで、現在チームは80.2PPGとB1全体で10位で、オフェンスレーティングは昨季の100.8から現在は104.0とおよそ3ポイントアップ。一方失点は82.7PPGと昨季の77.9PPGからは一見悪化しているように思いますが、ディフェンスレーティングは昨季の107.2から107.1とほぼ変わらない状況なので昨季仙台の拠り所だったディフェンス力はそのままに、おそらくは今期目指していると思われるトランジションからの速いオフェンスでポゼッション数が昨季の72.6から今季77.2に増えているところにありそうです。
◯横浜ビー・コルセアーズ
先のW杯でその名を世界に知らしめた河村を擁するクラブで、昨季はその河村に引っ張られるようにクラブは中地区2位へと大躍進。CS1回戦では奇しくも同地区対決となった川崎をスイープで勝ち上がり、準決勝ではシーズンを制した琉球に惜しくも敗北、今季はさらにその上を目指す構えでしょうか。
昨季のメンバーからは外国籍では屈強なセンタープレイヤーのCJことジャクソンが京都、アウダが青森へ、日本籍では赤穂が秋田、森川が長崎へそれぞれ移籍。代わって宇都宮から堅実なセンタープレイヤーのスコット、京都からインサイドだけでなく外角シュートもあるスキルフルなユトフ、滋賀から杉浦、SR渋谷から西野、前節直前には特別指定選手として田中が加入。昨季から継続はエース河村、元仙台のオリバー、若手売り出し中のキング、ロールプレイヤーの森井などでチームの骨格は大きくは変わっていない模様です。ここまでは河村の非凡な得点能力が目立つものの、成績自体は仙台と同じく4勝5敗。琉球に勝利するぐらいですので地力はあるのでしょうが、今季まだあまり調子がいいとは言えない群馬、SR渋谷、広島には星を配給しているなど、チーム自体はまだケミストリーが高まっていないのかもしれません。
昨季は12月の仙台のHomeで2Gameの対戦。この時は横浜BCが怪我などで選手の多くを欠く中で、Game1ではしっかりとしたディフェンスから河村の爆発的な得点力を封じて勝利したものの、Game2ではGame1からしっかり横浜BCがカムバックしたのもありますが河村-ジャクソンのP&Rが面白いように決められ、また元仙台のオリバーが外角シュートを次々に沈めてくるなどもあっての完敗。加えてGame2では渡辺がGameの最中に残りシーズンを棒に振ってしまう大怪我を負ってしまうなど仙台ファン・ブースターとしては大変ショッキングな、あまり思い出したくない記憶でもあります。
◯今節の展望
まずはなんといってもエースの河村にいかに対峙するかがポイントになりましょう。千葉J戦で富樫をイラつかせたフェイスガードのディフェンスを仙台ガード陣は今節もやり切らなければいけません。特に昨季の因縁もある渡辺の活躍に期待したいところ。しかしそれをもってしてもおそらく富樫と同様河村からは20点ほどの失点は覚悟しないといけないと思われます。
そうなるとこちらはエースのトーマスを欠く分、群馬戦や前節信州戦のように外国籍選手2人や、阿部、渡部、ヤンなどのプレイぶりが仙台としてはカギになってきそう。昨季横浜BCのインサイドに君臨していたジャクソンは去ったものの、替わって加入のスコットの長い手を活かしたリバウンド能力などは昨季の宇都宮との対戦で身にしみてわかっているので、ブース・ゲルンがしっかりと対応していきたい。またユトフも外角シュートに自信を持っているプレイヤーですので、ここもあまり気持ち良くプレイさせてはいけないでしょう。また元仙台のオリバーは切り込んでよし、アウトサイドも良しなプレイヤーなのは我々も良く知るところでこちらもしっかりケアしなければいけません。しかしオリバーは家庭の事情でもしかすると今節はエントリーされない可能性もあります。
W杯効果もあって河村が所属するクラブとして非常に注目を集めている相手との対戦で、仙台のHome Gameではありますが正直なところ河村目当ての観客が多いと思われ2日間のチケットはすでにソールドアウト。たとえそうだとしてもゼビオアリーナは我らがHome、おいそれと負けるわけにはいきません。代表選手のような華やかさはなくとも、「Grind!」の精神を胸に、泥臭く愚直に今節もまたそれぞれがやるべきことをやって勝利を目指すのみです。
やるべきことをやるのは選手やスタッフだけではありません。我々仙台ファン・ブースター、特にHomeでは毎試合、時にはAwayにまで駆けつけるようなガチ勢はいつも以上に率先してダイキエンを送ろうじゃないですか!そしてアリーナ中をダイキエンで埋め尽くし、B1でまだ果たしたことのない4連勝、5連勝へ到達できるよう、闘う選手たちの後押しをして盛り上げていきましょう!
それではまた。
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