『マザー』第2話「マザーの中で性交したい ぼく」
マザー、それは命を育んでくれる存在。命を守ってくれる存在。無償の愛でぼくを包み込んでくれる温かい存在…。ぼくには何も求めてこない。ただぼくが生き続けるために、ひたすら心身に必要なエネルギーを与えてくれて、ぼくが疲れている時はやさしさで癒してくれる。身勝手な母さんと違って、聖母のように静かな慈愛で溢れていた。ぼくはそんなマザーのことが、母さんよりも母親として好きだった。好きなのに、抱きしめることも対話するもできなくて、寂しかった。いつでもぼくが与えてもらうばかりの一方通行で、