『マザー』第5話「ゴッドマザーの宿命」
幼少期に病気で母を亡くした私は、児童養護施設に預けられた。母は未婚のシングルマザーで、私には頼れる父親がいなかった。そんな私は就学前の知能検査で知能指数が高いことが判明し、いわゆるギフテッドだった。勉強が好きで、学業に熱心だった私は、母のように病で早逝してしまう人を減らすために、将来は医者になりたいと考えていた。
親がいなくても学力優秀だった私は、奨学金を借りて、国立大学の医学部に進学することができた。自分の学力ならきっと医師になれると疑っていなかったものの、大学2年