『短歌人』2016年7月号掲載 五首

庭先に跳ねる雀を目で追ひて窓際に猫のしつぽぱたぱた

バス停を吹きすぎる風春ほこり素足を晒すをとめ立ちをり

おしやべりな姉と妹連れ立ちて春に履く靴を買ひに出掛ける

電気料督促状が父宅に転送されてポストにありぬ

ぽきぽきと両肩の鳴る春の日に極東に居る此処はおだやか