『短歌人』2017年11月号掲載五首

土曜日の競馬場から帰りくる人を見ながら帰らむわれも

八か月振りに娘が帰省せり食卓は狭き皿の賑はひ

昼飯を味噌ラーメンとしラーメンを買ひて帰れば忘るるもやし

雨音か冷蔵庫鳴るモーターか 深夜に耳をそばだててをり

タイマーのスイッチ切れて静かなり最期の日にも斯くある如く