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『短歌人』2021年05月号掲載五首

西の空白く大きな月のこる冬のおはりを告げる三月

高カロリーメニューはうまし さはあれど週明けに履くズボンのきつさ

睡眠は眠くなったら寝ればいい立ち待ちの月の照らす枕辺

春風がコートの背中脹らますぬかるみを行く足のまにまに

松川のほとり二時間さすらへば彼岸に向かふことたやすけれ