『短歌人』2019年5月号掲載五首

さんしゆゆのえだにわすれしふゆどりのうもうひとつがかぜにそよげる

くらやみに眼がなれたのか朝なのか 三日つづけてゆめにみし蛇

あさまだき南のそらに大月のぼんやりかすむ如月のころ

堤防をさんぽするには風つよく着水をやりなほす白鳥

あのころにメジロ遊びし笹やぶはあはれ刈られて春かぜ吹けり