見出し画像

Part7マイナス金利政策と異次元緩和策ではデフレ状態から脱却できない!その理由

前回、現在、日銀が行っている、マイナス金利と、異次元緩和という経済政策が、日本経済において、経済的矛盾を作り出し、その結果として、デフレ状態が長期化している原因になっていること、そして、経済システムの故障を引き起こす原因にもなっていることにも言及した。

 では、なぜ、そのような、経済的矛盾を、わざわざ、日銀が、作り出さなければならなかったのか?ということに言及したいと思う。

 マイナス金利の導入を日銀が決めた背景は、円高を抑制するためであったということである。

 そして、もう一つの理由は、国の借金、つまり、国債の発行済み残高が、以前、大きく問題視されたが、それを、日銀が市場から買い戻すことで解消するために、異次元の金融緩和策は、役立つということであろう。

 しかしながら、マイナス金利を導入したとしても、結局は、マイナスの経済力学的エントロピー状態は、解消しないのである。

 マイナスの経済力学的エントロピー状態を脱するためには、まずは、金利を引き上げる必要があるのである。そして、マイナスのエントロピー状態は、お金の持つエネルギーが、海外に逃げ出すことも意味していると同時に、経済システム自体の故障も表している。

 つまり、お金の持つエネルギーとは、お金自体と捉えれば、わかりやすいと思うが、日本のお金自体が、海外に逃げ出すということは、どういうことを意味するのか?を考えてみると、日本円が、海外に買われるということを意味していると考えられる。つまり、円が買われれば、円の値段は上がるため、円高を招く要因にもなっているということになろう。

 なぜ、この場合に、日本円が買われることになるのかと言えば、日本は現在、デフレ状態であるから、本来ならば、日本円の価値が上がっている状態であると言える。しかし、円高を抑制するために、マイナス金利を導入したのである。つまり、今ならば、日本円がその実際の価値に比べて、安く買えると海外からは思われることになるため、円が買われるのである。

 つまり、現在、日銀が行っているマイナス金利政策と異次元緩和策は、円高を招く要因にもなりうるということになる。

 ここで、一つ考えてみてほしい。

 なぜ、マイナス金利と、異次元緩和が、円高を招く要因になりうるかをであるが、国内では、日銀に、お金を預けるとマイナス金利になるのであるから、当然のこと、海外の銀行に、お金を、日本円で、預けたほうが、金利による収入が得られるため、日本の巨大企業が、こぞって、自ら蓄えたお金を、海外に、持ち出す動きが出てくるということであろう。

 そして、その一方で、異次元緩和により、日銀が、国内の株式に、非常に莫大な額のお金をつぎ込んでいるのであるから、海外の投資家がそれに目をつけて、大きく日本円を買って、日本株に投資を行うことが十分考えられるのである。

 その結果として、日本円が大きく買われる要因にもなりうるのであると考えることができよう。

 そして、日銀は、現在、異次元緩和策も行い続けているが、この政策自体も、経済的矛盾を引き起こす原因になっている。つまり、お金自体が全く仕事をしていないのに、お金自体が、増え続けるということは、経済的に考えておかしいのであり、矛盾していると捉えてほしい。

 つまり、お金自体の数を人工的に増やすということは、経済的に矛盾した状態であると考えられる。

 つまり、経済的に矛盾した状態というのは、エントロピーが、マイナスの場合であるから、経済力学的エントロピーがマイナスの場合では、今現在の経済状態を引き付ける吸引力が生まれ、そして、お金のエネルギー、つまり、お金のする仕事が、海外に逃げ出す、それはつまり、円高の状態がもたらされることになる。そして経済システム自体の故障をも表していると言えるのである。

 つまり、お金の価値は、低い方が、その分、仕事ができる、つまり、交換流通することにもつながるが、お金の価値を高くしすぎると、お金自体の仕事ができなくなる、つまり、交換流通が、ほとんどされない恐れが出てくるということになる。

 それは、金利を高くしすぎると、お金を銀行に預けて寝かせておいた方が、利益になるのであるから、そう言えよう。

 ここまで、私が、説明してきたことで、現在の日本の状況と照らし合わせて考えてみてほしい。

 日本は、この30年間という長い期間、デフレという経済状態が続いており、そして、30年前と比べて、大きく円高にもなっていること、そして金利も低下していることを、実際に考えてみれば、私の考案した、熱力学を応用した、経済力学における、経済力学的エントロピーが、理論的に考えて、正しいことが理解できると思うのである。

サポートありがとうございます!このお金を私は決して無駄には使いません。これからも、ぜひとも、見守っていてください。よろしくお願い致します。^_^