いき(2019.2.26)

いつから
こんなにも深く
ため息をつくほどに
呼吸を忘れていた

何を吸って
何を吐くのか
からだに任せきり
ため息のときだけ
肩を揺らす

吸おう
わたしの意思で
肺が凍える冬を

吐こう
わたしの底から
肺を焼く熱を

やがて
春の嵐となる
やがて
秋の野分となる

いきこききゅうきといき
すべて風となる

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