だく(2020.12.22)
抱きしめたい人がいる
抱きしめられたい人がいる
あれこれ言われたところで
どうにもひとりなのは間違いなくて
だからどうしても
抱きしめたい
抱きしめられたい
もう腕が言うことをきかなくなった
そのときにも
抱きしめたい人のことを
きっと考える
わたしを抱きしめたかった人は
もういない
わたしはほんとうなら
その瞬間
抱きしめられなければならなかった
わたしはほんとうなら
その瞬間
抱きしめ返さなければならなかった
その罪を
その腕の中で
許さなければならなかった
許されなけれ