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徒然

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観劇の感想、つぶやき、つらつらと思うことなど
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2019年12月の記事一覧

今年からだった

今日は大晦日。我が家は、特別なことをしなくなって久しい。 2人家族の年越しなんてそんなもんさ。男子高校生と2人きりで今さら何をしろと言うのだ。奴はスマホに目も耳も心も奪われたまま、早々に年越し蕎麦を食べ終えて、夜中には友達と初詣に行くのだ。早々に子離れが完了したわたしはわたしで、いつもよりアルコール度数高めのレモンサワーですっかり出来上がっている。 自分が子どもの頃は、親たちが必死になって掃除をし買い出しをしご馳走を作り紅白を見て初詣に行っていた。年越しとはそういうものだとい

『象は静かに座っている』をみた

@川崎市アートセンター。初めて訪れた。立派な建物、小劇場と映像館とがある。寡聞にして知らなかった。 日頃、住んでいる区内からほとんど出ない。それで仕事も生活も娯楽もだいたい間に合ってしまうからなのだが、30分程度でも電車に乗れば、意外と広い世界があるのだった。 今回この作品を観ようと思った最大の理由は、作家の平野啓一郎さんがFacebookで詩人の田原(ティエン・ユアン)さんのコメントを紹介されていたから。「普通の映画との最大の違いは、詩人の想像力、詩人の言葉、詩人の視線、詩

DULL-COLORED POP『マクベス』をみた

DULL-COLORED POP『マクベス』@KAAT神奈川芸術劇場、初日を観てきた。 主宰の谷賢一さんがTwitterで「初日!初日空いてる!初日に来て欲しい!」と頻りにツイートしていたので、そんなに言うなら、と。 前回『福島三部作』で初めてダルカラさんを観て、そのピュアさ・ひたむきさに感銘を受けると同時に、若干の居心地の悪さも感じていたひねくれもののわたしだが、あの熱い福島の後にシェイクスピア、その振り幅にも興味がわいた。結果、まんまと口車に乗って正解。面白かった! ※以

寂しくて悲しい

いつもならそういう時に詩が出来たり短歌が出来たりする。そう、私小説ならぬ私詩、私短歌というわけ。じゃ「公」小説なんてものがあるのか?完全なフィクション、という意味だとしても、何かを作り出す人とその作品がその人の個人的体験や感情からまったくかけ離れているなんてことはあり得ない話だ。で、今回はどうして詩も短歌も出来ないのか、というと、それは寂しさと悲しさの度合いがあんまりにもあんまりだから、という至って単純な理由なのだった。 noteユーザー諸氏の主な年齢層がどの程度なのか知らな