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徒然

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観劇の感想、つぶやき、つらつらと思うことなど
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2019年9月の記事一覧

iaku『あつい胸さわぎ』を観た

以前から評判を目や耳にして、いつか行こうと思っていた。 このところ、いわゆる「演劇」の「概念」をアレコレするような、「客だからってぼーっとみてんじゃねぇよ!」と言われているような作品、観客もアレコレ頭を使って「今・わたしは・何を・見せられているのか?」「ここでは・何が・行われているのだろうか?」と考えながらみて、後でアレコレ総括しなければならないような作品が多かった。概してそういう作品にはアレコレ長い感想ツイートがされているからきっと他の人もそうなんだろう。いや決してディスっ

『清掃する女』を観た

※画像はイメージです。今回の舞台とは関係ありません。 台風が近づいているという9月8日の夜、時折、出の悪いシャワーのように雨がぱらつく中、早稲田どらま館へ向かった。 出演の安藤朋子さんは、かの有名な沈黙劇『水の駅』(太田省吾作)で少女役を演じた方。なんていかにも知った風だが、わたしはそんなことも全く知らずに昨年7月、ドイツ同時代戯曲リーディングという企画で初めて拝見し、その存在感に惹きつけられた。今年2月、現在所属されているARICAの『孤島』を観てやっぱりすごいと感嘆した

『火口のふたり』を観た

Twitterで感想を見ていると、頻出するセックスシーンについて「エロくなかった」「きれいだった」って、あたかもそれが褒め言葉のように評している人たちに違和感を覚える。何で?セックスはエロくて汚くていいんじゃね?きれいだから、エロくないから、アートだから、高尚だからいいんだ、っていう風潮はエロとエロを見ることへの蔑みと後ろめたさの裏返しじゃないか。エロはエロとしてありのままに、興奮しながら見たって別にいいじゃん。世の中の人間はみんな男女のセックスの結果だ!…って何をむきになっ