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サイクリングしながらこれからの経営を考えてみた件

先週、国営武蔵丘陵森林公園へ行ってきました。全国で初の国営公園だそうです。


東京ドーム65個分の敷地の中を自転車でサイクリングしたりできます。その他には、日本一大きなエアートランポリンや、家族で体を思いっきり動かして遊べる遊具がたくさんあります。小さい頃は、親に連れられて行った記憶があります。当時は二人乗りのタンデム自転車がありましたが、今は安全上の問題でやめたそうです。


自転車に乗ること自体久しぶりで、最初の内は転ぶんじゃいか心配でした。でも次第に慣れると、自然の中を走るのは本当に気持ちよかったです。どこか動物のような感覚を取り戻しました。


自転車をこいで、緑の中、風を感じる。途中、好きなところで降りて景色を楽しむ。頭ではなく身体が喜ぶ感覚がありました。そういうことを大事にしていきたいなと思いました。椅子に座ってパソコンやスマホを触る、車や電車に乗る、のとは全く違う身体の使い方です。


自転車に乗っていて、この楽しい感覚を会社経営に活かせないか考えてみました。出てきたキーワードは、


・解放感
・視界良好
・動くから風を感じる
・全体の一部
・自分のペースで
・愛着の深さ

などです。これからの会社経営を考える上で、3つのポイントがあると思います。


■「寄せていく」経営の限界


今までの会社経営は、大きな車に皆を乗せて、スピードを競ってゴールを目指すことを目的にしていました。


「たくさん、はやく、すぐに」


を具現化するものものでした。


これからもその方向性を追求する会社はあるでしょう。でも、それはほんの一握り。規模をレバレッジする会社を目指すならそれもアリだと思います。


デザインや乗り心地も追究してきましたが、他社や顧客を意識する余り、結果として、「寄せていく」ことにつながっていなっていなかったでしょうか?あなたの会社が提供するサービスが、身体や心が自然と喜ぶものだったでしょうか?頭でこねくり回してばかりいると、商品やサービスがどんどん小さなものになっていきます。



■全体のデザイン


座り心地が良い自転車、デザインが素晴らしい自転車だけがあっても、愉しむ景色や語らう仲間がいなければ、驚きや喜びは半減します。


自転車だけがサービスではないのです。その場所での経験がサービスの全体であって、自転車はそのサービスの一部、手段でしかありません。


これからの会社経営は、みんなで自転車を漕いでいくようなスタイルなのかもしれません。最初から経済合理性を求めるのではなく、みんなで価値を足していく。


いろんな形の自転車に乗りながら(歩く人がいてもいい)、景色を楽しむような会社です。周りの人とチャットしたり、風や匂いを感じながら、ゆったりと、軽やかに。



■未完成という作品

私が乗った自転車はサドルが硬く、お尻が痛かったので、降りる度に「尻が痛いんだよね・・・」と言いながら乗っていました。でも、また渋々乗って、サイクリングを愉しみました。


自転車だとアクセルやブレーキの制御が足に直に伝わるのがいいです。身体とサービスとの一体感です。不便、不格好なものには、どこか憎めなさがあり、愛着が湧くこともあります。そこに、これからの会社経営のヒントがあるように思います。


自社のサービスの不便や不格好を矯正するのではなく、未完成のままお客に差し出して、新しい意味を見出してもらうスタイルです。



サイクリングから多くを学んだ一日でした。


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