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『風の万里 黎明の空(上下)』

十二国記
小野不由美 著/新潮文庫(小説)
(エピソード4)

既読(読んだ順)
月の影 影の海(上下)(エピソード1)
図南の翼(エピソード6)
魔性の子(エピソード0)
風の海 迷宮の岸(エピソード2)
東の海神 西の滄海(エピソード3)

 景王・陽子、日本から十二国に迷い込んだすず、峯王の娘・祥瓊しょうけい
 3人の少女たちの物語。

 2冊読むのに2ヶ月もかかってしまった(他のも並行しつつ)。
 登場人物の言葉にいちいち考え込んでしまって進まなかった。
 まつりごとに対する考え方も、妬む気持ちも、妬んでいた過去の自分を諭す言葉も、全てが「感動した」という意味ではない「刺さる」で、「私か?私に言ってんのか?しっかりしろと!?」ってグサグサ〜、ずーん、どよーんとなってしまった。
 こうなる気がしてたんだ、十二国記。
「月の影影の海」のずーんなんて今思えば大したことなかった。
 あれは妖魔に襲われる、人に裏切られるぐらいだけど、これは人格というかこれまで頑張ってきたことを全否定される。
 鈴とか祥瓊が。
 そんなのないよ、あんまりだ。たしかにこの人たち文句が多いけど…。あなたはもう少し大人になった方がいい…ってグサァ!
 なんて思いながらウツウツと、読んだり読まなかったりで2ヶ月経過。
 でも、最後良かった。
 めげずに小さな光を頼りに読んできて良かった。
 陽子の「初勅」に「こういうの、いいな」と思った。
 あと遠甫えんほが好き。
 それから小野さんは、もっと楽俊らくしゅんの出番を増やすべきである。

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