#7days100tanka

ねえ、あんた、一つは憎しみのための心、もう一つは愛情のための心ってことはありえないんだよ。人間には心が一つしかない、自分の心をどうやって救うかって、いつもそのことを考えてきたよ。

タマーラ・ステパノヴナ・ウムニャギナ 赤軍伍長(衛生指導員)

スヴェトラーナ・アレクシェーヴィチ 三浦みどり/訳『戦争は女の顔をしていない』(岩波現代文庫)





#7days100tanka

001 どうですかもうどうだっていいのだけど シとツ、それから濁点の違い

002 さかさかと男のおしり眺めてる歩道橋すら上らなくなって

003 くすくすとわたしはアイをきみはクッキー壊しつづけるこの世の午後に

004 もどれない 恨めしくうつくしい道路sのしゅるしゅる音の地平線

005 なじってもなじっても暮れるきさらぎに喉の白さばかりがのこる

006 たたかいを抱きしめてモノクロームより先に行けない小さな道路

007 もういいよ 残響をめざしているのがどうも知られている月曜日

008 ないからね、人の煙草のにおいがする縒っても縒ってもしなないけむり

009 さがひとつ しゃがみこんでもまだかるくむしょうにさむい椅子の脚のかげ

010 ぼくもまだたたかうつもりの十月の・夜の・さまざまな記念日のため

011 怒ってもいません嘘もつきません権利に奥行きが ほら、生まれる

012 まんなかにおまえのいとなみがあるから せかいを嘘として泳ぐこと

013 ちぎれながら未だ続いてきたような慟哭の新年の夕べよ

014 ええこんなゲームは嫌で芒ある川辺へひとりひとつ火をおもいつつ

015 たたかいはいつもあなたのたたかいで刻まれるスクリーンの光





横浜避難生徒 男子生徒の手紙全文

東京電力福島第1原発事故で福島県から横浜市に自主避難し、小学校でいじめを受けた中学1年の男子生徒(13)が林文子市長に宛てた手紙の全文は次の通り。(表記は原文のまま)


横浜市長様

 どうして、横浜市教育委員会は、一部だけを見て、全体を見てくれないのか。

 どうして、お金を出せと言われたことを黒塗りにしたのか。

 どうして、放置し続けたのか。お金をとられたことを、いじめとしてくれないのか。

 どうして、学校は、被害者側の言い分を聞かずに、加害者側の言い分だけを聞いて、決めたのか。

 どうして、副校長は、僕が、お母さんとお父さんを通じて話したことを、きちんと校長先生に伝えなかったのか。

 どうして、副校長は、僕のせいにしたのか。

 知りたいし、話を聞いて欲しい。


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