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地域猫レオ442

あっ!!シュンスケ、猫が倒れてる!! あっ!本当だ! あの茶白の子はヒサコさんの担当の子!? そうかもしれない。ミナ、降りるぞ。シュンスケはミナと共に下車した。目の前で茶白の猫が倒れている。シュンスケは微かに息をしている猫を抱き上げ、車の後部座席にそっと寝かせた。ミナ、涼介先生のところに連れて行くぞ! うん、分かった。とミナはうなずき、シュンスケは運転し始めた。 

うーん、やはり車に轢かれたようだ。今からレントゲンを撮るから、少し待ってて。と涼介先生は告げた。シュンスケはヒサコさんに連絡し、ヒサコさんと長谷川さんが慌てて駆けつけて来た。やはりリュウだわ!リュウ、リュウ目を覚まして!! ヒサコさん、落ち着こう。深呼吸しよう。 長谷川さん、私、心配で、心配で。ヒサコさんは悲痛な表情で、ロビーに立ち尽くしていた。

すると、涼介先生がレントゲンを撮り終えて、ロビーで待機していたシュンスケ達に、リュウくんはどうやら、車に轢かれたみたいです。前右足が骨折しており、そのショックで脳震とうを起こしています。幸いな事に内臓や肋骨の損傷は免れましたが、全治1ヶ月は入院する必要があります。 先生、ありがとうございます。では、入院をお願いします。とヒサコさんと長谷川さんは涼介先生に頭を下げた。クリニックの帰り道、ヒサコさんはリュウの命の恩人であるシュンスケとミナを近隣のカフェに誘った。


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