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キット刺繍参考例

2022年のワークショップに時に作りました10種の刺繍キットの完成画像をたくさんいただいております。許可を得たものの一部を掲載させていただきます。

お送りいただいた画像には僭越ながらそれぞれ講評とアドバイスをお送りしておりますがこちらでも全体的に感じたことを少し書きたいと思います。

なおこのキットのまだ残っているものについて「BASE」にて販売しております。
(購入された方は必ずこちら↓をお読みくださいね)

製作中や完成後に疑問点等ございましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。


みなさまの作品(の一部)

~~~ワークショップ用の「モノトーン子猫」~~~
ページの上部の画像が私の刺し見本です。大きな画像ですが実物は4㎝くらいの小さなもの。さて妹のつもりが自称おにいちゃんだったり自称いとこだったりしますがみんなとてもかわいらしいでしょ?

きょうだいといとこやはとこたち
きょうだいといとこやはとこたち

ワークショップが終わって翌々日くらいに送ってくださった方や最近「やっと続きを刺しました」と届いた画像もあったリ色々ですがランダムにピックアップしてみました。
ほとんどの方がこういう刺繍は「全く初めて」とのことでしたが緻密な刺繍を皆さんとっても頑張って仕上げていらっしゃって感激いたしました。
毎日このような刺繍に取り組んで多少慣れているような私でさえうんざりしながら刺しているのに、初めてでこれだけきちんと完成させていらっしゃるのはすごい努力だと思います。

とっても小さなモチーフなので下絵の線の幅の左右どちらかを基準にするかでも表情は変わってしまいますし、この時は似てるとか似ていないというのはあまり気にせずに質感やグラデーションの出し方について力を入れてご説明させていただきました。

皆さんふわふわした毛の質感も柄のグラデーション具合も中々うまく表現されています。ひげも上手に繊細に刺せていると思います。

使用する布にもよるのですが糸(針目)の向きや長さはこういったモチーフの場合場所によってまちまちでサテンステッチのように揃うものではありませんがそんな中でも糸の引き具合をなるべく均一にし糸を引く方向にも気を配ることが
出来上がりを綺麗にするコツです。糸の引き方が良い人の刺繍はそれだけでもう格段に刺繍そのものが映えます。

~~キット刺繍ミモザ~~

ミモザ

ミモザは「真の初心者」さまにとご用意したモチーフでした。
コツは下絵の「〇」をすべてはみ出すつもりで放射状の糸も「多すぎかな?」くらい刺すということです。
セットに入っている色は割とおとなしめの黄色同士なのですがもっと派手派手な組み合わせや山吹色・黄緑色に寄った黄色の組み合わせなど合わせる布によっても色々変えて見ると面白いです。葉っぱのグリーンも好きな組み合わせで楽しんで欲しいです。

~~キット刺繍ビオラ(青)(黄)~~

青と黄色のビオラ

ビオラは小さなモチーフなのですがすごくたくさん色を使ってみました。
ペットなどと違い、花は多少形が変わってしまっても別物にはなりませんがひらひらした花弁の薄さなどを糸で表現するのはなかなか難しくぽってりしてしまいがちなモチーフです。とっても狭い面積の中に何色も糸を使って繊細な色の変化を作るのですが皆さんこういった刺繍はほとんど初めてであるのに頑張ってあるなあと感心します花弁もですが、特に茎がリアルにできてます。サテンステッチをがたつかないように刺すのは気を使う作業ですが、それをしながら色も良いタイミングで自然に変化させてあります。皆さんコツを掴んでますね~。

~~キット刺繍さくらんぼ~~

さくらんぼ

急激に、しかし自然に別の色に変わるグラデーションの見本としてさくらんぼをモチーフにしました。お送りいただいた画像を見るとドキッとするくらい写実的でうまく出来ていると思います。ちゃんとつるつる感も出ています。猫ちゃんやお花とは全く違った質感になっていますよね。柄の部分もイイ感じ。

さくらんぼはご紹介しているモチーフの中で、針目の向きが一番理解しやすく単純なので初めてのかたでもリアルっぽく仕上げられる面白いモチーフではないかと感じています。

~~キット刺繍黒猫~~

くろねこきょうだい

黒猫のキットはすごく人気だったのですが送られてきているのはこの4つだけです。(あれ?みんなやってない?)
刺すかたによって多少毛の硬そうな子からビロードみたいな子まで色々なのですが小さなお顔の表情がきちんと出せていてみんな努力の跡が伺えます。
こういう布との色の差が大きなモチーフは布色が刺繍の中から見えないように緻密に刺したほうが存在感が出ます。
真っ黒で毛の流れの見えない部分も正しい毛流れに配慮して刺すとやはり他とのつながりがよくなります。どの猫ちゃんにも毛流れや手触りが起草される質感がありますね~。


~~キット刺繍茶トラ猫~~

ちゃとらのこねこ

ちゃとらねこはキットの中では最も柄いきが細かくて大変かな?と思っておりましたがもふもふ感たっぷりに仕上げていただいております。
黒猫と同じ小さな面積なのでお顔が難しかったかもですがどちらも見本通りの子猫らしさです。
輪郭部分の少し立っている毛と次の寝ている毛の色が違うのでなじませるがやや難しかったかもですが子猫のほわほわした毛の感じがかえってよく出ているとも思います。

~~キット刺繍白黒猫・かえる~~

この二つのモチーフは「全クリ」した方から送られてきた画像のみしかまだ見たことありません。
白黒猫はちょっと難しいかもですがこれを刺繍してみるとスレッドペインティングに挑戦しているかたには白い猫や猫の白い部分に自然な立体感を出す色使いのコツや白から黒へのより自然な変化のために中間をどう処理するか等の参考になると思います。
かえるの方は猫ちゃんと違って「毛並」というものがないしほとんど平らな花びらや単純な形のさくらんぼとはちがって平ぺったいながら凹凸がたくさんあり、表面の質も全然違いますので刺す糸の向きや長さなど「どうしたらいいか…」となると思うのですがこの参考例のかえるさんは上手い具合にかえるっぽく仕上がっています。皮のような(皮だけど)ぺとっとした感触も伝わってきますね~。背中の凹凸に添った色の変化や手足の斑模様も頑張った甲斐あって取ってもリアルな出来でかえる不得意なかたには鳥肌ものではないでしょうか。でもこれがリアルな刺繍の醍醐味ですね!(?)

~~キット刺繍インコ~~

かわいいことり

インコ好きのかたが一晩であっという間に仕上げてくださった左の作品は左足が上手く行かなかったから、とお花と葉っぱのアレンジでめっちゃ可愛くなっています。右のインコは守ってあげたいひなっぽさが出てますね。
インコも全体的にはさくらんぼと同じく単純な形なのですが鼻とくちばしがちょっと難しいかなと思っています。枝は簡単です。
左のインコは針目が右と比べて少し長いですよね?長さがあると羽根の流れや一本一本の羽根の筋を連想してスマートな印象を受けます。比べて右のインコは針目が細かいので流れるようなすんなりした雰囲気ではなくてぷくーっと膨れたときのような温かさを感じます。印象の違う2つの作品ですがどちらもインコあるあるで良い感じに仕上がっていると思います。足は身近なサテンス風のステッチなのですが刺しにくかったですかね?でもお二方ともイイ感じにリアルに刺せています。

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お送りいただいた画像はまだあるのですが、とっても小さかったり暗さの加工が上手く行かなかったりするものは除きました。(うまく直せなくてすみません)一人で刺していると「これでいいのかな?」と不安になって途中でやめてしまったりしがちです。ここをご覧になって「みんな違ってみんなイイ!」と思っていただければ幸いです。是非続きを刺してくださいね。
※仕上がりを送っていただければアドバイスをご返信いたします。お待ちしています!

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