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祝った人は一体誰?

新しい年が始まりました。
この時期しか味わえない、私の大好きな食べ物があります。

それはガレット・デ・ロワ。

あれ、なんなんでしょうね。
言ってしまえば、ただのパイっちゃパイなんです。
でも、あのアーモンドクリームがめちゃくちゃ美味しい。
サクサクのパイとの相性がなんとも言えないくて。
この時期になると、いろんな所からガレット・デ・ロワが販売されます。
どこのもそれぞれの味があって本当に美味しくて、つい見つけたら買ってしまい、この時期は毎年のように、おせちよりもどんな食事よりも、このガレット・デ・ロワで太ってしまいます。

ご存知の方がいらっしゃるかもしれませんが、ガレット・デ・ロワの説明を。

名前からも想像できるように、フランスのお菓子です。
フランスの地方ごとに少しずつ異なるそうですが、基本的に公現節(1月6日)に家族で切り分けて食べます。中に入っているフェーヴと呼ばれる小さな人形が当たった人は、王冠を被ってその日一日王様になることができ、その1年間幸運が続くといわれています。

ガレット・デ・ロワの起源は古代ローマにまで遡るそうです。
奴隷にも自由が与えられるサートゥルナーリア祭で豆を入れたケーキが振る舞われ、豆に当たった人が宴の王になるという習慣があったそうです。
なんでそんなお祭りがあったの?というと、人々の士気を高めるためなんですって。

ローマ人って好きですよね。
コロッセオって、人間同士や獣と戦わせて人々が楽しむ、いわゆる市民を懐柔するための娯楽施設だったんですものね。
にんじんぶら下げてたら人ってなんとかなるだろう的な感じ。

それはさておき、このガレット・デ・ロワ、最近の日本では1月中売っていることも多くなってきましたが、基本的には食べる日が決まっています。
上記のように、1月6日の公現節。

またまた、公現節って何?ってことなんですが、って感じですよね?

キリストが生まれた時き、それを祝うために東方から「メルキオール」、「バルタザール」、「ガスパール」の3博士が、黄金、乳香、没薬の贈り物を携えてキリストに謁見した日、とされていて、それが1月6日だったと言われています。

ガレット・デ・ロワの「ロワ」(王たち)とはフランス語で「ロワ・マージュ」(rois mages)、東方の三博士のことなんです。

ガレット・デ・ロワを食べながらニュースを見ていたら、ロシアのプーチン大統領が、ロシア正教会のクリスマスに合わせて一方的にウクライナとの「休戦」を宣言しました。そこで初めて知ったのです。

ロシア正教会のクリスマスって、1月7日なんですね。

なんで1月7日なのか、と興味を持ったので調べてみました。

ロシアは元々古い暦、ユリウス暦をずーっと使い続けていました。
しかしソビエト連邦になってから、世界的に使われているグレゴリウス暦になったのですが、教会は伝統的なやり方を変えたくないためユリウス暦を使い続けました。
でも日常生活をおこなっているグレゴリウス暦と旧暦のユリウス暦との間に誤差が生まれ、そのままになってはまずいから、と現在の13日遅れのクリスマスの日に決めたそうです。

でも、なんでこの日でいいじゃん?ってことになったのが私には興味深く。。。

1月6日には上記のように、東方の3博士がキリストに謁見に行った日です。
この東方の3博士によって、キリストがメシアだと世に知らされたわけで、彼らによってメシアだと言われなくても後々誰かがメシアだと言うのかもしれませんが、とにかく3博士は彼のことをメシアだ、と言った日なのです。

例えば、です。

国の王様にとって、生まれた時が重要なのか、王様になった日が重要なのか。

どう思います?

人々にとって、メシアが生まれた日が大切なのか、メシアが生まれたと認識した日が大切なのか、それが認識した人だとしたら、生まれた日よりも自分達が彼がメシアだと決めた日の方が大切だと思ったりして・・・。

キリストが生まれたのは現在イスラエルのナザレだと言われているのですが、ロシアはその地から東にあるわけで、現在のロシアの誰かがメシアが本当に生まれたのか確認に行ったとしても不思議じゃないわけですよね?

結局東方の3博士ってどこの国の人なのでしょうね。
その中の一人が、現在のロシアにある国の人だったりするかもしれません。

ガレット・デ・ロアを食べながらいろんなことを想像したらまた楽しくなってしまった今日この頃です。

みなさんはどう思われますか?

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