#6 家族システムの全般的な理解①(システムであるがゆえの特徴の理解)

1 Ⅰ-1 システムであるがゆえの特徴の理解

Ⅰ-1-1 家族システムの全般的な理解
Ⅰ-1-2 家族の構造
Ⅰ-1-3 家族の機能

2  Ⅰ-1-1 家族システムということの全般的な理解

 2.1  システムとは何か

システムとは、複数の要素が有機的に関係しあい、全体としてまとまった機能を発揮している要素の集合体(広辞苑 第7版)

例)システム家具、システムキッチン

 2.2 システムの全体像

・組織―器官―人体(個人)―家族―地域社会-国家はすべてシステムという性質でつながっている存在。
・家族に焦点を当てれば、家族の下位システムは個人、夫婦、きょうだいであり、上位システムは地域社会、国家がある。
・個人、夫婦、きょうだいの様相が家族のありように影響を及ぼし、また地域社会や国のありようが家族に色濃く影響する。
・また逆に、家族の在り方が、個人、夫婦、親子に大きく影響を及ぼし、また地域社会や国といった上位システムにも大きく影響を及ぼす。
・家族を考える際に、個人、親子、きょうだいという下位システムから捉える視点と、上位システムである地域社会、国家から捉える視点がある。

 2.3 家族システムの特徴

一言で言えば、「家族はモビール」に集約される

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(1)家族成員は互いに循環的・円環的に影響を及ぼし合う(循環的因果関係)
(2)家族全体の機能は、家族成員の機能の総和以上のものとなる(非累積性)
(3)家族成員の変化は、必ず家族全体の変化となって現れる(全体性)
(4)家族システムは、内外の変化に対して安定を取り戻そうとする性質がある(恒常性)
(5)家族には境界があり、世代間の階層性と役割期待がある(組織性)

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