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『株メンタル』上岡正明(東洋経済新報社)

安倍さんが首相だった頃、ニュースを見ていても、よく分からないことがあった。それは、決定的な理由もないのに、株価が右肩上がりに進んでいくことだった。

投資をやっていない私から言わせてもらうと「なぜ、あんなに全体的な株価が上がるんだろう?日本全体として何かをやっているようには思えないんだが?」と、テレビを見ながら、うんうんうなっているような日々がしばらく続いた。

それから幾星霜(というほど長くはないが)、ふとしたきっかけで投資に興味を持ち始めた。
別に億り人を目指す訳ではなく、知的作業としての投資に惹かれたというほうが正確かもしれない。
そのきっかけとなったのが、この本の著者のセミナーをネット上で見たことだ。

投資系の本にしては珍しくポップな表紙です

投資商品や投資手法についての書籍・動画なら、本屋やネット上にあふれている。
しかし、メンタルについて教えてくれる人はほとんどいないし、事前に鍛えられるものでもない。
この本を読むと「自腹を切って始めないと、何も始まらない」と思わせてくれる。
最大の収穫は、株価を動かすのはヒトのメンタルだということに気付いたことだ。

行動経済学や心理学系の情報をやさしく紐解きながら、投資歴20年超の経験を生かして、具体的事例で追体験できる内容となっている。
知識はあるのに負けてしまう方に、また、始める前の方にも「こういうことが待っているのか…」と覚悟するために、読んでいただきたい本である。

余談ですが。
今年に入ってから、ニュースで耳にしたネタについて。
「配当を払う金があるなら、その金を従業員の給料に払いなさい」という意味合いのことをお上が連呼していた頃、上岡氏が、YOUTUBEで
「配当と給料は、そもそも、それぞれを出すおサイフが違う」
という意味合いのことをおっしゃっていたのだが、さっぱり分からなかったので、そこから簿記の勉強を始めることにした。
どうせだったら、鼻息荒く「1級を目指す!」と意気込む。まぁ、財務3表系を分析するだけなら、2級まで分かればいいとは思うんだが、せっかくの機会だと思うわけです。

                               以上。

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