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遺品整理②〜こんまりとの出会い〜

遺品整理は
「部屋ごと」に片づけていた。


・義父の部屋
・義母の部屋
・主人の部屋


それぞれに思い出があったのだが
思い起こしていると前に進まなかったので、
あえてダスキンさんを呼んで
進行を助けてもらった。


その遺品は
2tトラック2車分も出たのである。


が、しかし


アルバルの整理に差し掛かると
触れなくなってしまった。


懐かしい思い出や
3人の顔を眺められずに、
時は5年ほど経ってしまった。





私は介護つづきたった
慌ただしい日々から解き放たれ、
自分の時間を持つことが
できるようになっていた。


「そうだ!
 今まで我慢してきた
 習い事をやってみよう!」


幼いころ、
伯父が連れて行ってくれた別荘で
乗馬体験をさせてくれたことがあった。


その時からずぅ〜っと
「馬に乗りたい!」と思い続けていた。


近くの乗馬クラブの門を
55歳で叩いた。


楽しかった!


人馬一体で歩く、走る、
駆ける、ジャンプする、
が自在になって行く自分。




英会話もしかり。


大学時代に
英語の教員資格まで取得しておいて
全く喋れない自分に苛立ち、
近所で英会話教室を開いていた
ルーマニア人のCrisの教室の
門を叩いた。


「日本語絶対禁止」の教室で
結局、ボディランゲージとなる自分が
もどかしかった。


けれども
私もルーマニア人のCrisも
イギリス人のJakeも、
人種を超えて
楽しい時を過ごせるようになっていた。




ある日、Crisに
たどたどしい英語でこう告げた。


「あのね、
 3人が亡くなって気が付いたら
 11LDKの家の中が、
 私の物だらけになっちゃったのよぉ〜」


半分以上、愚痴であった。


すると彼女が


「えっ!?
 あなた日本人なのに
 "こんまり"のこと知らないの!?」


「ん?こんまり? 
 何のボール⁉︎」


彼女は大爆笑!!


「信じられない!
 あの世界で有名な
 日本に誇る"こんまり"を
 知らないなんて!
 あなた本当に日本人なの!?」と。


そして彼女は
部屋の奥から一冊の本を
私に渡してくれた。


『The Life-Changing Magic of Tidying Up』※


まさにそれが
私の人生のバイブルとなった
“こんまり”こと近藤麻理恵さんの著書、
『人生がときめく片づけの魔法』
との出会いだったのだ。


つづく




※『The Life-Changing Magic of Tidying Up』とは、近藤麻理恵さんの著書『人生がときめく片づけの魔法』の英訳版である。

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