【2】群馬を常勝軍団に導いた絶対的守護神アブドゥーラ・クウソー

群馬クレインサンダーズに2016‐17、18‐20の3シーズン在籍した#31アブドゥーラ・クウソーが退団し、茨城ロボッツへの移籍が発表された。群馬は弱小だったbjリーグ時代から一転、B.LEAGUE開幕後B2で着実に常勝軍団の地位を確立してきたチームだ。2018‐19にはB1ライセンスが認めれなかった為にB1昇格は叶わなかったが、自動昇格にあたる成績を収めた功労者の一人である。

リムプロテクターとしてチームを勝利へ

ストレッチタイプのビッグマンが重宝されるなかクウソーと言えばゴール下で強さを発揮するタイプの選手だ。インサイドの選手とのマッチアップはもちろん、ヘルプディフェンスのよみもよく簡単にゴール下での得点を許さなかった。他にも要因はあるが、クウソーの守備センスが群馬のディフェンスの要になっていたと言っても過言ではないだろう。

クウソーが不在だった2017‐18の群馬

2016‐17の群馬は平岡HCの元、ディフェンスの激しさを追求し東地区優勝、プレーオフ進出するも敗退し4位で終えた。B1昇格を目前にして敗退した大きな弱みは得点力だった。シーズンオフ、2017‐18こそはB1昇格へと大きな補強に出る。得点力のある選手を招聘し、クウソーの代わりにライアン・ステファンが加入した。このシーズン、得点に目がいった結果、持ち前のチームディフェンスが崩壊。オフェンスに関しても個の力の単調となり噛み合わなかった。全体4位で終え大型補強に踏み切ったチームがまさかの中地区3位でシーズンを終えるとは誰も予想しなかっただろう。やはり大きかったのはディフェンスの要のクウソーが退団したことだった。

クウソー復帰の2シーズン

ディフェンスを立て直すためにクウソーが2018‐19に復帰。大黒柱クウソーを筆頭にチームディフェンスの激しさが蘇る。B2でもトップクラスのディフェンス力を持っていた。B2準優勝はブースターでさえ予想しなかった結果だったが、それほど群馬のディフェンスの強度があがっていた。新型コロナウイルスの影響で中止となった2019‐20も東地区の同地区対決ではたったの1敗という好成績を収めた。言うまでもなく群馬のディフェンスの強度は高く、クウソーの貢献度は素晴らしいものだった。彼が在籍したシーズンに結果を残しているのを見ると、チームをB2屈指のディフェンスチームへと押し上げたと断言できるだろう。

新天地、茨城ロボッツへ

茨城と言えば毎シーズン派手な補強をするチームという印象がある。外国籍に関しても海外からタレント力のある選手が加入する。そのため”堅実”タイプのクウソー加入は驚いた人も少なくないだろう。

群馬とは異なるオフェンスタイプのグレスマンHCの就任も発表された。かつて2017‐18の香川ではあまりフィットできなかったことがある。ライバルチームへの移籍ではあるが、功労者となってくれたクウソーの活躍を願いたい。

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