【4】プレシーズンゲーム 群馬クレインサンダーズVS宇都宮ブレックス

2020-21シーズン開幕前、最も注目を集めるカードとも言えるプレシーズンゲームだった。B1級の戦力を揃えたB2群馬と毎年優勝候補に挙がるB1宇都宮。大型補強をした群馬が宇都宮相手にどこまでやれるかが気になった人は多いはず。蓋を開けてみれば88-47、格下群馬はB1との力の差を見せつけられ大敗した形だ。これほどの大敗だったにもかかわらず試合後の群馬ブースターは切り替えの意見がほとんどで、群馬ブースター以外からも大型補強して大敗したことへのネガティブ意見はあまりなかったように感じる。仕方ない点も数多くあったことやあくまでプレシーズンゲームなので自分も悲観的な考えは持っていない。しかし、当然危機感を感じた部分もある。今回は仕方なかった点、危機感を感じた点、ブレックスの強さ、この3点に分けてみようと思う。

仕方なかった点

・新加入選手の多さ 外国籍は総入れ替え、日本人選手も半数近く入れ替わった。チームケミストリーを築くことは簡単ではない。連携を構築していく段階でありプレシーズンからうまくいくのは難しいはずだ。

・外国籍選手の合流 COVID-19の影響で外国籍選手の入国が困難になっている。この試合では群馬は外国籍1・帰化1、宇都宮は外国籍2・帰化1。単純に数の差があった。群馬の外国籍1(#41ブライアン・クウェリ)というのも前日か当日に合流したばっかのぶっつけ本番の状態だった。試合に出場するかも分からなかった上に先発出場させ、それなりにプレータイムがあったのには大変驚いたが...リング下でシュートを落としてしまうシーンも見られたがこの状況を考えれば高パフォーマンスだったと言える。

危機感を感じた点 

新加入の日本人は全員B1経験者。田原と山崎は対戦相手の宇都宮からの移籍選手である。B1のディフェンスの圧力を知っている選手達のはずだが、リーグ屈指のディフェンス力を持つ宇都宮を前に全くオフェンスが機能しなかった。今季の群馬にはB2を圧倒してB1に昇格するという至上命題がある以上、B1のディフェンスを前にしてもある程度は攻撃が組み立てられなければいけないはずだ。そこでB1を知る新加入の選手たちの経験が活きるのだと思う。PGがボールを持ちすぎてボールが回らずショットクロックギリギリでタフショットを打つのが多々見られた(それほど宇都宮のディフェンスが凄かった)。クウェリと練習が出来ていないので仕方ない部分だが、ピックアンドロールもほぼ機能しなかったように感じる。新加入の選手たちがもっとオフェンスでもディフェンスでも引っ張ってくれることを期待したい。

チームの連携に関して構築中なのは重々承知。ただ、あと1か月で完成できる内容にはとても感じられなかった。これは昨季の序盤もそうではあったが... 外国籍選手の合流が遅れるの仕方ない以上、合わせるだけまで持っていきたい。今回の日本人選手の連携からはそれが1か月で完成しそうにないと感じたのは自分だけではないはずだ。オープンショットの確率の低さも合わせて不安要素である。

ブレックスの強さ

・選手継続 主力がほぼ残留。もはやもう仕上がっていた。すぐにでも開幕しましょう。プレシーズンのためあまり披露してる感じはなかったが、連携が良く攻守ともに群馬を圧倒していた。

・B1のレベル 単にシュート確率だけ見てもB1のレベルが見て取れた。3ポイントは両チームとも高くなかったが、2ポイントは恐らく宇都宮は約5~60%、群馬は30~40%だろう。インサイドの薄さもありリバウンドの数も結構出ているはず。激しいプレッシャー前でも決めてくるシュート力、前から激しく当たってくる守備などB1のレベルの高さを見せつけられた。

・スコットは本当に新加入? 既にフィットしすぎ、控えでギブスが出てくるのはチート。

開幕に向け

シーズン開幕までもう1か月を切っている。外国籍選手が間に合わないのはどうにもならないので既存の戦力で戦わなければならないが、戦えるだけの戦力は十分ある。課題を開幕までに解決するのは厳しいが、チームとして成熟しB2を圧倒するチームに。そして終盤にはB1に匹敵するチームとなって昇格することを願いたい。

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