【百科詩典】じじネタとかいてんすし【時事ネタと回転寿司】

時事というのはその時の事、と書く。しかし当事者からしたら、その時の事ではなく日常のことだ。福島は今も泣いてるし沖縄は今日怒っていて朝鮮学校の子供は明日も戦う。なんならあの時の戦争体験者はいまも声を上げている。だから時事ネタとか旬とか言うあなたは、その時たまたまメディアがピンスポットをあてた、そこをみただけの他人の悲しみつまみ食い野郎だ。

いまネットが当たり前になり情報が溢れてるこの時代、テレビや新聞だけではなく、SNSでも、ニュースが流れ、そこにはそれだけの悲しい出来事が起こってるはずなのに、スナック感覚のように、いや、目の前に流れる回転寿司の皿を手にとるように流れてきたものに手をつける。

だから気付けば”"誰かに少しだけかじられた寿司""が沢山遠くに流れていく。

〜村本大輔「壁を壊す」