本を読んで感想を書きたくなったのは初めてかもしれない #天才を殺す凡人

色んな方のnoteをこれまで読んできたけど、人生初note投稿。
何を書こうかなと考えていたが、ある本を読んだ感想を書くことにした。

その本は北野唯我さんの

天才を殺す凡人

本を読んで感想文を書くのは、小学生の夏休みの宿題以来。
「読書感想文」正直、大嫌いだった。"だった"じゃなく今でも嫌いだ。活字を読んだり・書いたりするのがすごく苦手で嫌いだから。新聞だったり、仕事のメールだったりでも、活字を読むのは本当に億劫に感じる。
この本もたまたま縁あって発売前に読む機会をもらったので、せっかくだし読んでみるか!と、なんとか読む決心をした^^;苦笑
そんな僕だが、この本は読み始めるとどんどん先を読みたくなる衝動に掻き立てられた(とは言っても、おそらく人よりかなり時間はかかってるが)。
そして読み終わった時、是非ともいろんな方に読んでもらいたい!、だったら感想文を書こう!と思い、苦手な活字をしたためている。

では、なぜ活字嫌いな僕がどんどん読めたのか

読んでいる最中は僕もわからなかったが、解説ページを読んで納得した。
ストーリー形式だったからである。何だよと思うかもしれないが、すごく重要な点だ。とある企業を舞台にしたストーリーで、そこで起こる登場人物のやり取りの中で才能論を説いている。著者である北野さんはストーリー形式はリスクがあると言っている。ビジネス書を読むにあたり、結論やノウハウを早く知りたい人にとっては、時間がかかるためであろう。ただこの本は、身近な企業という舞台でのストーリー形式だからこそ、本を読む中で「なるほど。」「確かになあ・・・」と感じる瞬間が多くあった。本に書かれたノウハウをただ知ったというより、本を読んで得た感覚を日常にフィードバックできるような気がした。だからこそ、先をさらにその先を知りたいと思って読んでいたんだろう。以下では、この本を読んで僕が「なるほど。」「確かになあ・・・」と感じた一部を伝えたい。

ただ、もう気づいているかもしれないが、活字を読んだり・書いたりするのが苦手なので、文章が下手である。自分でもわかっている。ただそれでも書こうと思ったのは、文中の「凡人の最大の武器でもある『自らの言葉』じゃないと人の心を動かせない」を読み、上手いとか下手とか関係なく、しっかりと『自らの言葉』で伝えることの大切さを感じたからだ。

このnoteを読んで、少しでも「なるほど。」「確かになあ・・・」と”共感”することがあれば、是非この本を読んでみてほしい。


"犬が愛される要素(=才能)は三つあるんや。それは、小さくて、丸くて、ちょっとばかや"

いきなり何だと思うかもしれないが、この本の中で『才能』について一番最初に説かれるのは、犬が人に魅了されるために持っている『才能』について。赤ん坊も同じだ、と。読んだことがある人からしたら、ここでかよと思うかもしれないが、「確かになあ・・・」と納得させられた。同時に、『才能』論を説く本なので、どんな堅苦しい本なんだろうと不安であったが、わかりやすい例からのスタートですっと入っていけた。


"人間が一番コントロールしたがるけど、一番の悩みのもとになるのはなんや?"
"うーん、他人・・・・・・ですか?"
"他人は2番目や。あのな、一番は『自分の才能』や。言い換えれば『ないものねだり』をすることや。つまり、人が一番思い悩む根本は、『自分の才能をコントロールしようとしたとき』なんや"

野球にしろ、仕事にしろ・・・自分がもっと●●だったらと感じることはよくある。本の後半に出てくるが、人間誰しも与えられたカード(才能)でしか勝負できない、と。自分のカード(才能)が何かをしっかり把握し、ここぞという時にそのカードを切れる(才能を発揮できる)人が、本当に強いということを強く思い知らされた。そして・・・、自分の才能を大切にしないとなとも。


”天才は『創造性』という軸で、物事を評価する。対して、秀才は『再現性(≒論理性)で、凡人は『共感性』で評価する”
”より具体的に言うと、天才は『世界を良くするという意味で、創造的か』で評価をとる。一方で、凡人は『その人や考えに、共感できるか』で評価をとる。つまり、天才と凡人は『軸』が根本的に異なるんや”

これだけだと「???」と感じるだろうが、ここで説明しすぎるのも違うと思うので多くは語らないが、まず人間の『才能』というものが『天才』『秀才』『凡人』の3つでシンプルに表現されている。そして、価値を判断するために絶対的な「軸」をそれぞれ持っていて、その「軸」に基づいて良し悪しを「評価」している、と。
また、この「軸」に優劣は無いが、凡人の数は天才の数の数百万倍であるため、凡人が天才を容易に殺すことができる(まさにこの本のタイトル)とも説かれている。AirbnbやUberのような革新的なサービスが生まれた時、常に凡人に殺されそうになる(=叩かれる)例などは本当にわかりやすく、「確かに・・・」と感じさせられた。
さらに言うと、このシンプルな3つの才能を、文中の登場人物に当てはめながら展開するストーリーのため、本当に読み進めやすかった。


"たしかに創造性は、直接観測はできへん。だども、社会からの『反発の量』で間接的に図ることができる”
”反発の量?”
”具体的には『共感性の世界に生きる人からの初期の反発』なんや。言い換えれば、凡人が『殺そうとすればするほど』、それは創造性の裏返し、っちゅうことや”

この本の中で、かなり強く「なるほど!」と感じさせられた点だ。
『天才(=創造性)を測る指標は存在しない』
この理由として、本当に創造的なものはまだ見たこともなく、”定義なんてできない”ためと説かれている。ただし、凡人からの反発の量により間接的には測れる、とも。前述したAirbnbやUberがリリースされた時、社会から『強烈な反発』を受けたことが例として挙げられているが、現在これらのサービスは反発がありつつも世界を席巻する革新的なサービスになっていることを考えると、「確かになあ・・・」と言わざるを得ない。
ただもし、世の中の多くの人(僕自身も含めた「凡人」)の反発に叩かれて(殺されて)いたら、これらの革新的なサービスがこの世に存在しなかったことを想像すると、ゾッとする。
上記含め、天才・秀才・凡人の才能をビジネスの世界に落とし込んだものとして、下表が提示されている。イノベーションを起こせる創造性のみ直接的に図るKPIがなく、ネガティブな反発でしか測ることができない(だからこそ、受け入れられにくい)。これが理解できたとしても、世の中からの反発をKPIに置くことなんて簡単ではない。ただこれが大企業でイノベーションが起きにくい理由であるとも述べられており、「なるほど・・・」と、言葉が出なかった。

出典:もちろん「天才を殺す凡人」 ※載せてよかったかな、すいません。

さて、色々自由に述べたがこれらはほんの一部にすぎない(もっと、書きたいことはいっぱいあったんだが・・・)。
「天才を殺す凡人」という強烈なタイトルではあるが、
✔  人間の持つ才能、そしてその可能性をちゃんと把握しておかないと、ポジティブに働くこともネガティブに働くこともあることを思い知らされた
✔  そしてそれは、色々な才能を持つ人間が集まる企業でも同じであり、逆にちゃんと個々の才能を活かすことができれば、凄く大きなイノベーションを起こせる可能性を秘めていることに気づかされた
ことを改めて伝えておきたい。

また、本文中に、CTO=Chief Talent Officerという表現が出てくる。すべての才能を司る者と少し大げさな言い方がされているが、人の仕事がAIに置き換わっていく今、非常に重要な役割であると強く感じている。

この本を多くの方が読んで、全ての人が活かされる世界になればいいな。

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