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同一労働同一賃金。海外の事例と日本の未来に対する考察

日本の同一労働同一賃金について

厚生労働省のページでは

同一労働同一賃金の導入は、同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者) と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を目指すものです。
同一企業内における正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消の取組を通じて、どのような雇用形態を選択しても納得が得られる処遇を受けられ、多様な働き方を自由に選択できるようにします。

つまり、契約形態の違いによる賃金格差を撤廃していこうとしている訳です。

労働者派遣法については2020年4月1日より既に施行され、パートタイム・有期雇用労働法については、大企業は2020年4月1日より、そしていよいよ中小企業でも2021年4月1日より施行されます。

海外の状況

海外での「同一労働同一賃金」は少し目的が異なります。

EU・米国・カナダの状況

性別・人種・宗教での賃金や雇用差を無くそうとしています。人種や女性、年齢などに対する差別を禁止する「雇用平等法制」が発達しています。イーコル・ペイ(Equal Pay for Equal Work)ということで、同じ仕事をした者には同じ支払いをする(カナダではEqual Pay Actが1963年に制定)ことになっています。しかし、特に女性マイノリティが同じ仕事をする男性や白人に比べて低い賃金が払われていることはまだあります。

EU諸国では、産業別労働協約(Collective Agreements)で、職種・技能グレードに応じた賃金率が各国で決められています。これは雇用形態に関わらず適応されます。これは労働者と雇用者との交渉が難しいことを想定した動きとなっています。

また、ペイ・エクイティ(Pay Equity)運動では、公平性をさらに進め、全く同じ仕事でなくても、責任度合いが同じ仕事の賃金格差、地理的賃金格差を是正する動きがあります。(*)カナダでは2018年に施行され、米国でも各州で同様な法が施行されています。

賃金格差が許される例(*)としては

- 勤務期間(Seniority System)
- 成果主義 (Merit System)
等があります。(*California Fair Pay Actに基づいて書いています)

人種・性差による賃金格差に関するレポート

日本での今後の課題

同じ仕事をすれば、同じだけ賃金・報酬を得られるのは当たり前のことです。これが当たり前で無いことは問題で、同一労働同一賃金ではこの課題を少しずつ解決しようとしています。

日本の同一労働同一賃金では「雇用形態」での差分を減らすことを目的としており、これから他の差分にも対応していくことだと期待しています。

a.男女賃金格差

日本の場合はまだまだ男女賃金格差が諸外国と比較しても隔たりが大きく、早期に解決されることを望みます。世界経済フォーラム(WEF)が出している「世界ジェンダー・ギャップ報告書(Global Gender Gap Report)2020」によると、対象は世界153カ国中、日本は121位です。個別項目でも、賃金格差が67位、労働力参加79位、所得108位といずれもかなり低いです。

※ 上が"Global Gender Gap Report)2020"になります。

b.海外の労働者への差別

今後海外の方と働くことが当たり前になるため、海外の方に対する不当な扱い・差別・悪質なブローカーを無くすことが必要になっています。これを放置すると国際問題に発展し、日本が人権後進国であることを指摘されます。

日本の未来

AIという依然に徐々に世界を舞台に労働の世界競争が起きる。世界労働市場が益々熾烈な競争になることは リンダ・グラットン氏の著書「Work Shift」でも予想されています。

そこを守る壁は言語とローカルな環境(法律、商習慣、等)であるが、段々とその壁もなくなりつつあります。言語は自動翻訳が発展し、貿易・会計も国際的に統一されつつあります。残すは商習慣・法・税のところです。

医療・建築等も技術の発展により、遠隔で実施ができるようになりつつあります。

日本語または日本固有なものにこだわり続けると日本市場内での需要・供給バランスで料金が決まります。マクロ観点では労働力がこのまま減っていき(以下のパーソル総合研究所のレポートを参考)日本労働供給過小になるため、いろんな料金があがると予想します。

また、「Work Shift」の予想だとより都市への集中が進み、地方の過疎化が益々激しくなります。多くの地方自治体は財政破綻を起こします、地方のインフラは保守されず機能しなくなります。

一方、世界市場では発展途上国の豊富な労働力が価格を下げる方向で作用していきます。既に、EU諸国でも国間の賃金が異なることで課題になっています。また、商社でも社員の賃金体系を揃えようとすると、その社員が属している地域・業界の標準と大きく差が発生し、社員が引き抜かれやすい課題がおきています。世界労働市場はより無視することができなくなっています。

未来の労働市場は二極化

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英語・中国語(まだ中国語でのサービス市場が世界的に広がるかは明確では無いが、バンクーバーにいても表示の多くが中国語になっているため、十分に可能性があると感じている)で、世界労働市場が確立されていく方向だと予想してます。

例えば、プログラマーを探す場合、日本の中で探すのではなく、東ヨーロッパ、東南アジア、南米、アフリカも含めて探す企業がでてきています。言語の壁低い職業・職種から世界労働市場化が進んでいきます。

東ヨーロッパでは、弁護士・医者よりプログラマーが人気の職業になっています。なぜならプログラマーは自分の国の物価水準に制限されず、稼ぐことができるからです。東ヨーロッパの優秀なプログラマーは米国大手企業等で働いており、地元の弁護士の5倍以上稼ぐことできます。プログラマーは「モビリティ」(能力が他の地域に移動しやすい)が高い職業のため、このようなことが起きています。

市場ができあがるため、「コモディティ労働」という供給が多い、専門性が低い労働者は賃金がどんどん下がる方向に向かいます。逆に「プロフェッショナル労働」という専門性の高い労働者は需要に対して少ないため、賃金がどんどん上がる方向に向います。

メリービズが実施していること:Equal Pay/労働の再分配

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メリービズ「働く、ビジネスを楽しく!」を掲げています。

プロフェッショナルが能力を活かし、イキイキ働くことが当たり前な世界を創っています。

このため、住んでいる地域と関係なく、同一の賃金・報酬を支払っています。つまり、沖縄でお仕事しても、東京でお仕事をしても、タイのアユタヤでお仕事しても同じだけお支払いします。(※ 海外での現地金融機関にお支払いする場合は海外送金手数料を差し引くケースはあります)これにより、プロフェッショナルが場所を気にせずに働けるようになります。

また、都市部に集中しやすい労働を地方に分配しています。「労働の再分配」と呼んでいます。今までは、東京にある企業のお仕事は東京でしかできませんでした。特に経理、労務等のバックオフィスのお仕事は「オフィスにいっておこなうもの」という固定観念がありました。しかし、世の中がデジタル化されることでその必要は無くなりました。日本の上場企業の半数以上が東京都にあるため、仕事が東京に集まりやすかったです。これを地方に分配しています。

メリービズ、採用ページはこちらです。

一緒に日本を変えていきましょう!

参考:

https://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/content/001319708.pdf

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