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サンキーダイアグラムを使ってみよう!

サンキーダイアグラム(Sankey diagram、サンキー図)をご存知ですか?

名前は聞いたことがなくてもどこかで見たことがあるはずです。
これ↓です。

IPCC第2作業部会第6時報告書第7章より

物質やエネルギーが、どれだけ投入されてどれだけ出力されたかを”太さ”で表す図です。

こういう図を資料に入れると、それだけでドヤれること間違いなし!
エクセルのアドインやPythonでも作れますが、今回はとても簡単なウェブアプリでの作成をご紹介します!

サンキーダイアグラムを作ってみる!

サンキーダイアグラムを作るおすすめのサイトがこちら
SankeyMATIC
英語のサイトですが、日本語のサンキーダイアグラムを直感的に作成できます!
早速作っていきましょう!

今回作るサンキーダイアグラムがこちら

ある日の夕食の物質収支

夕食にカレーと肉じゃがとジャーマンポテトを作るサンキーダイアグラム
これを見れば、「このウチはカレーは豚で肉じゃがは牛なんだな」とか、「ジャガイモが大好きなんだな」とかがわかりますね!とても便利です!

早速作っていきましょう!
まずSankeyMATICを開きます。

SankeyMATICのトップページ

ダイアグラムのサンプルが示されていますのでどれかを選択します。どれを選んでも大丈夫です(用意されているフォーマット使わないので)
今回は左上のBudgetを選びます。

SankeyMATICの入力ページ

この入力ページの左上、Inputsに入力をします。
書き方は 「入力内容 [数値] 出力内容」 です。
出力は複数の段階を設定することができます。
Budgetの例ではWagesがいったんBudgetに入って、BudgetからFoodに使われるという2段階の流れが表せます。
1段階目の出力内容が、2段階目の入力内容になるということです。
この辺は、実際に触って慣れた方が早いです。

ということで、夕食の物質収支のInputsを入力します。

夕食の物質収支のInputs

これは手入力してもいいのですが、ダイアグラムの階層が増えていくと、各階層の合計が合わなくて図が崩れたりします。
面倒なのでここでエクセル様のご登場。

夕食の物質収支Inputs用のエクセルファイルイメージ

入力列、数値列、出力列と作ってコピペしてSankeyMATICに貼ればOK!
ただし、数値列は[数値]とする必要があります。
セルの表示形式の設定で以下にしましょう。

数値列の表示形式

出来上がったのがこちら

しろくろい〜

用意されていたフォーマットにあった色の指定などを消してしまったので全て白黒になりました。
次は入力内容、出力内容の各要素について、色の指定をしていきます。
書き方は 「:要素名 #16進数カラー値」です。
例えば牛肉であれば「:牛肉 #FBE2D5」と言った具合。
ここでもエクセル様のご登場。

各要素の色指定エクセルイメージ

左の列から、「:」を入力して、要素名を入力して、16進数カラー値を入力して、右の列でTEXT関数で繋げて、この右の列をSankeyMATICのInputsにコピぺします。

TEXT関数でInputsに貼り付ける情報を作成

16進数カラー値もエクセルで確認できます。
要素名のセルを好きな色(お肉は赤、野菜は緑など)で塗りつぶしをして、その色のカラー値を確認します。

16進数カラー値

「塗りつぶしの色」→「その他の塗りつぶしの色」と選んでいくとRGBの指定のところに16進数カラー値が出てきます。

色の指定をInputsに入力したら完成!

色指定の入力
からふる〜

各要素はドラックして、自由に動かせます。これが素晴らしい!
作成したサンキーダイアグラムはサイズを調整した上で、pngファイルなどでダウンロード可能です。背景を透明にもできる(これが便利!)

サイズや背景色の設定と画像ファイルのダウンロード

デフォルトでは図の下部に"Made at SankeyMATIC.com”と印字されます。
除きたい場合は図の下部のチェックを外しましょう。
これで完成!お疲れ様でした!

おまけ

サンキーダイアグラムの使いどころを考えてたどり着いた答え、それは、
「キャッシュフロー計算書を可視化する!!!」
筆者の専門分野はファイナンスのため)

きっとニーズはあるぞ!画期的なアイディアだ!と鼻息荒く作成に取り掛かりました。

試しに時価総額日本一のトヨタ自動車のキャッシュフロー計算書を可視化する前と後がこちら。

時価総額日本一のトヨタ自動車のキャッシュフロー計算書(可視化前)
時価総額日本一のトヨタ自動車のキャッシュフロー計算書(可視化後)

んんっ???これは見やすいのか?
サンキーダイアグラムはマイナスを表現できないから、入力にキャッシュプラスを置いて、出力にキャッシュマイナスを置いて、営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローを色分けしたけど、なんかよくわからない。。。

キャッシュフロー計算書の流れのように営業→投資→財務とお金が流れていくイメージを作ってみたらどうだろう?

キャッシュフロー計算書の可視化 Ver.2

少し見やすくなったような気もするけど、ん〜もっと項目を絞らないとダメだな〜。
という”おまけ”でした。

ちなみに、損益計算書(PL)をサンキーダイアグラムで表現するのはポピュラーなアプローチです。
例えばこちら↓

NVIDIAの2024年第2四半期のPL

キャッシュフロー計算書をサンキーダイアグラムで表現したのは、おそらく世界初の試みです!多分!きっと!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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