学校をすぐ辞めた僕が、10年の独学を通してGRIT(やりぬく力)を身につけた方法
三日坊主、飽き性、器用貧乏、などなど… 努力が長続きしなくて悩むことはだれしもあると思います。心機一転!とノリで買った健康器具、忘れてしまった新年の抱負、やりかけダイエット、書きかけnote、今回こそはと買った英語のテキスト…。
そんな耳が痛くなる「やり切れなかった」「途中であきらめてしまった」話はだれでもあるのではないでしょうか。そういう僕も心当たりありすぎてグサグサきています(泣)
一方、そんな状況はどこ吹く風と、いろいろなことをやり抜く人もおり、そういった人たちに共通する資質として「GRIT(やりぬく力)」が注目されています。関連して大事な達成の方程式があり、以下の2つで表されます。
….という公式で表され、要するに「才能があっても努力できないとスキルが身につかず、スキルがあっても努力できないと成果につながらないよね」という話です。その努力を続けられる力が「GRIT」です。
日本語では「やり抜く力・逆境に諦めない力」とも説明される「GRIT」ですが、先天的な要素が強い「才能」とくらべ、GRITは後天的に身につけやすい能力で、環境や才能に恵まれなかったとしてもGRITさえあればビジネスリーダー、エリート学者、オリンピック選手… なども夢じゃない、という成功の共通点として注目されました。
どうやったら「GRIT」力は身につくのか?
先日友達と「どうやったらGRIT力は身につくのか?」というテーマで話していて、僕の体験(独学で10年間)をベースに色々と話していた所、ある程度話がまとまってきたので、noteにまとめてみることにしました。めっちゃ時間がかかりnote書くの諦めそうになったのは秘密です。
で?そういうお前はだれだよ?という、みなさまの心の声が聞こえてきた気がするので、僕の経歴をすこしご紹介します。どうもはじめまして、加納宏徳(かのう ひろのり)と申します。学校にいかなかったりと、序盤につまづいたことも多い人生でしたが、今は東京の小さな広告代理店でマーケターをやっております。
中学・高校・大学にはいかず、10年間ほどコツコツ独学して、英検2級、仏検2級、高卒認定試験合格、TOEIC985点を取得。*留学や英会話スクール経験なし
現在は、独自で学んだ知識を元に、英語のコンテンツ設計やWebマーケティング、ディレクションを仕事にしております。昨年は東大の授業でキャリアについて英語で登壇しました。
最初の職場である伝統工芸品の越境ECでは、売上ゼロの状態から英語 x ウェブマーケティングを勉強し実践。
SNSやSEO施策、コンテンツマーケを駆使しておよそ3年間、地道にコンテンツを発信し続け、卒業するころには、安定した事業運営ができる規模のプロジェクトにまで成長しました。
もちろん環境や、恩師や友人などの良き出会いに恵まれた面も多々ありますが、ふりかえると「GRIT」力がベースにあり、毎日コツコツ努力を続けられたからこそ、うまく行ったことも多かったと思います。
以上の経験をふまえて、GRITを身につけた個人的な感覚をふり返ると、2つぐらい要素がありそうな気がしています。
上のテーマを基に、努力に関わるとても大事な要素「タイムラグと努力量」についても解説していこうと思います。
このnoteがコツコツ努力が続けられない… などで悩んでいる人の助けに少しでもなればいいな、と思います。
「努力→報われる」公式を自分にインストールする
サッカー選手のライオネル・メッシさんの名言で「努力すれば報われる?そうじゃないだろ、報われるまで努力するんだ」というものがあります。有無を言わさぬストロングスタイル、とてもグサッときますね。
僕の信念としても非常に似た感覚を持っているので、スッと理解できたのですが、もっと深堀りして考察していきましょう。とつぜん「報われるまで努力しろ!」なんて言われても、世の中報われない努力の方が多いし、頑張ってもイマイチ成果でないことは多々ありますよね… なので「努力する→思った通りに報われる」というルールは現実存在しません。つらい。
ただ「報われる=成功する」かどうかは確率論で、「運」も大きな要素ではあります。でも打席に立つ回数が多ければヒットやホームランだ打てる回数も上がるように、行動量と成功する確率は比例します。でも上手くいくかどうか分からないまま失敗し続けるのは辛いですよね。
僕が思うに、上記の名言が成立する大事な条件が2つあると思っています。一つは努力をはじめてから報われるまでの「タイムラグ」、もうひとつは努力の「量と質」です。
その1:努力と成果の「タイムラグ」
タイムラグについて説明しましょう。たとえばダイエット。自堕落な食生活から栄養バランスを意識し、週2-3回ジムに通う健康的な生活に切り替えたとしても、数日で腹筋が割れたり、何十キロも痩せることはありません。生活習慣を変える努力をはじめてから、報われる(自分の理想の体型に近づく)までには数ヶ月のタイムラグが存在します。
この「努力と成果」のタイムラグは取り組む分野と、効率的に要点を抑えた努力ができるか(=努力の質)で長さが決まってきますが、努力が続かない人は、あまりにも早く結果を期待したり、非効率な方法で努力を続けては結果が見えず絶望し、やめてしまう傾向がある気がしています。GRITしようにもやる気が続かないパターンですね。
これはカレー作りで例えれば、じゃがいもの皮をむきはじめたタイミングで「まだカレーができない… 」と嘆くようなものです。カレーは長くて数時間で作り終わるので、ここまで短気な人はいないと思いますが…
これが数ヶ月、数年に渡るような大きなプロジェクトである場合、似た構造の問題がおきます。成果が見えるまでのタイムラグが非常に長い場合、長期的な視点が持てないと「これだけやったのに、まだ成果がでない… 」と落胆して、努力を途中でとめてしまいます。
その場合当然、成果があがることもないため、GRITとは真反対の「努力は無駄だった」という人生訓を自分にインストールしてしまう危険性があります。正確には「(そこまでの)努力は(途中でやめてしまったため)無駄だった」なのですが、脳はそんなに細かいこと覚えてられないためシンプルに「努力しても無駄なら、努力せずにコスパ良く生きようぜ」と思ってしまう思考のクセが付いてしまいます。
余談ですが、成果までのタイムラグをできる限りなくすには、短期で極端な努力をして短時間で質と量をこなしてしまう、という方法があります。詰め込み型のスクールとか講座はこういう仕組みですよね。
ただ、ほとんどの事に言える法則ですが、エクストリームな手段で大きな変化を起こすと、それなりの代償がつきまといます。たとえば短期で取得できる詰め込み型のコースは金額高かったり。10日間断食すれば体重は減りますが、それには体力や免疫力の低下などの健康上のリスクと引き換えです。これは鋼の錬金術師の「等価交換の法則」と一緒ですね。
その2:努力の「量と質」
次は努力の「量」についてです。試験勉強の例が分かりやすいので、たとえばTOEICテストを受ける場合について考えてみましょう。基本的に試験はテスト範囲が決まっており「その範囲を何%修得できているか」でテストの点数が決まります。
TOEICでも覚えないといけない単語の範囲や文法、一つの問題にかけられる時間まで定義されており、仮にそれらを100%マスターできれば、基本は満点(990点)を取れます。半分しか覚えてなかったら500点。
テストだと自分の実力を「点数」で測れるため、必要な努力が足りていないタイミングで、いい点取れなくても「そりゃそうだよね」という話になり、とても分かりやすい。
でも実社会では自分の実力を測るシンプルな方法がないため、自分の力量がどれだけなのか認識するのが、とてもとても難しくなります。
人間それぞれ知識を学べるスピードがあり、すぐに覚えられるけど忘れるのも早い人がいたり、ゆっくりしか学べないけど一度覚えたら二度と忘れない人もいます。でも自分にあった方法で勉強できれば、必ず何かしらの成果には結びつきます。
僕は座って勉強するのが苦手だったので、寝転んで問題集をしたり、単語覚えるのが退屈だったため、BGMにロックバンドの「The Police」を流しながらノリノリで単語帳CDを聞いたり(おすすめです)、好きなドラマの脚本を読んで単語帳を自分で作ったりしていました。そうやってTOEICでほぼ満点を取るべく、地道に実力をあげる努力を続けていました。
スポーツの分野でも、成功した人は自分なりのメソッド・練習法をつくりだしてひたすら取り組んでいる人が多い印象です。(野球だとイチローさんとか有名ですよね!)
いかに自分にとって質が高く、無理のない方法でコツコツやれるか、その方法さえ見つけてしまえば必要な「努力量」を達成するのは、それほどむずかしくありません。
ふりかえりで「努力→報われる」公式の再確認をする
成果までのタイムラグや、必要な努力量、どちらの要素も「メタ認知」が必須になってきます。突然ですが、ここで故スティーブ・ジョブズさんの有名な「コネクティング ザ ドッツ」というスピーチを一部紹介します。
スピーチの要旨をざっくり紹介すると、「一見まったく関係ない人生の出来事が相互に影響して今につながっているので、人生における挫折や苦しい出来事にも意味がある、無駄にはならないんだよ」という話です。めっちゃ簡素に書いてしまいましたが、本物のYouTube動画もあるので、ぜひそちらもあわせてご覧ください。僕の要約より、よほど勉強になります。
記事の最初にも書いた「努力と成果のタイムラグ」ですが、時々とんでもないほどの長いラグが発生することがあります。数年間もはやバグっているかと思うレベルで。僕個人の例でも…
などなど、ふりかえって分析すれば「あの時一生懸命〇〇やっていたおかげで、今日◇◇◇が上手くいった」という話はたくさんあります。でもこういった「コネクティングドット」的なつながりは、日々の喧騒から一歩はなれて、内省しないと気づけなかったりします。
ここで僕の失敗を紹介したいと思います。
19歳の頃、TOEICでほぼ満点を取り調子にのっていた僕は「どうせちょっと勉強すれば簡単に受かるだろう!」とナメきった態度で簿記検定を受験し、不合格でした。いまから思えば完全に勉強不足ですが、謎の自信に満ちあふれていた当時の僕はなにかの間違いだろうと思い、すぐ二回目受けるも不合格。
さすがに2回受けて落ちたら実力不足を認めないわけにはいかず、とても凹みました。それはもう、相当落ち込みました。自分にはビジネスの才能がないのか、勉強にかけた数ヶ月は無駄な時間だったのか…?、しばらく絶望していました。
以来、会計や財務・お金に関して強烈な苦手意識があったのですが、その苦手意識によって「この分野に関して、自分の能力は信用できない」と慎重になり、請求書や契約書などお金の管理に関しては、人一倍気をつける習慣ができました。おかげさまで社会人になってから、お金に関しては大きな失敗はしたことがありません。
また英語は得意な自分でも、どうしても苦手な分野がある現実を突きつけられたことで、「ワイ天才!なんでもできる!」モードから早くに脱却し、謙虚な姿勢で学び続けられたのは大きなプラスになっています。当時は人生最大の挫折だった出来事ですが、いまは「20代前半にあの経験ができてよかった」と思えます。
厳しいプロジェクトを担当した時など、当時は大変でも、時がたち冷静に振り返ると「あのプロジェクトのおかげで今の自信と実力がついた」とポジティブに評価が変わることもありますし、逆に楽な道を選んだことによって、当時は楽しかった日々のことを「あの時もっとチャレンジしていれば…」と恨めしくネガティブに思いかえすこともあるかと思います。
最後に:GRIT力を身につけられるまでやり抜こう
長くなったので、それぞれの章の最後に<まとめ>セクションをつけたのですが、そのまとめをまとめたいと思います。忙しい方はここだけコピペってメモして頂ければ!
欲しい成果にたいして、いまの努力の方法は「量」と「質」の面で適切か、定期的に確認しよう
自分なりの方法を探したり、良い先生をみつけて質を高めれば、努力に必要な時間は短縮できる
自分が楽しめる努力の形を探そう
ときどき自分の人生を見返そう
タイムラグを認識して、自分の中に公式を確立させよう
努力による成功体験の積み重ねで「頑張る→報われる」の公式を頭にインストールしよう
最後にGRITについてもっと気になる方は、こちらのTEDトークと書籍も合わせて読んで見ることをオススメします。GRITが身につく目標の作り方、どうやってPDCAを回して効率的に成功していくのか、が書かれていますので、ぜひ!
それでは!
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