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STARも容赦しないAIとプライベートジェット機を嫌悪する私の意気投合

 貧乏人の私は、築39年3部屋家賃月額48,000円の一戸建住宅に今年90歳となる老母と住む。北国に暮らすが、今冬は雪がほとんど積もらない。例年であれば、積雪10cm~20cmほどなのに。経験したことのない暖冬だ。地球規模の気候温暖化を体感する。
 それゆえ、今から夏の到来が怖い。エアコンが1台しかないからだ。老母の部屋にのみ設置している。64歳になる私は、(外出が多いこともあり)自室に冷風機を置き、暑さを凌いでいた。しかし、昨夏の猛暑、朝夜でも気温が下がらない不快な暑さには、音を上げてしまった。部屋全体を冷やす冷房が必要不可欠と感じるが、エアコン増設には費用がかかる。電気の契約アンペアも増量しなければなるまい。貧困層にとっては厳しいことこの上ない。
 無論、気候温暖化を少しでも食い止める手立てが不可欠だ。自家用車を持たない私は、相対的に温室効果ガス排出は少ないかもしれない。そうとはいえ、私ごときが独り努力したところでたかが知れている。「大口」の排出者を規制するべきだ。自動車もさることながら、航空機の排出量は膨大である。これを抑制しないことには、温暖化が果てしなく続く。
 ヨーロッパでは、既に航空機利用、特に国内移動における利用を回避する動きが急と聞く。Flight Shame(飛び恥)という刺激的表現で、不要不急の航空機移動を戒めている。その一方で、全く問題意識を持たない国、階層がいることも事実だ。世界一の経済大国USA、そして日本国である。両国出身のいわゆるSTAR、超富裕層として知られるプロ野球選手大谷翔平氏、シンガーソングライターTaylor Alison Swift氏らは、その金満ぶりを誇示するかのように、プライベートジェット機をチャーターし、少人数でUSA、日本間を移動する。彼らがFlight Shameを気にする様子はない。「地球温暖化を気にする様子はない」と言い換えても良い。更に言うならば、「エアコンを設置できない貧困層を気にする様子はない」
 「気にする様子はない」のも当然であろう。誰も彼らを批判できないからだ。メディアによって権力化、神格化されたSTARは不可侵の存在であり、常に驚愕、称賛報道に彩られ、CITIZENの上に立つ。
 その中にあって、STARといえども容赦しないものがある。Artificial Intelligence だ。「古い人間」の部類に入る私は、昨今の生成AI(対話型AI)を薄気味悪く思っているが、時々利用してみる。納得がいく回答は滅多に得られないが、Flight Shame最大級の標的プライベートジェット機については、回答が腑に落ちた。我が意を得た。私は、AIと意気投合したのである。

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